#1449/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (NQC ) 89/ 3/ 2 21:17 ( 33)
中型SF小説 渇きの海(4)【杭】・・・・・・・・天津飯
★内容
「貴方達が地球に帰り着く頃 地球はもう死んでいます」
司令官は例によって 無表情に言った
「地球が死んでいる・・・それは どういう意味です」
「今ごろ 地球上の海のどこかに ある物質が落とされているはずです
その物質は一瞬にして海水を石に変えます」
「なんだと! それじゃあ地球の海は石になってしまうのか
止めさせろ 今すぐ止めさせるんだ!・・・何故そんなことをした!」
「貴方達の到着が約束の日時より遅れたからです
これが私達の貿易のルールです 契約書にもちゃんと書いてあります
悪く思わないでください」
「悪く思わいでか! 海水浴はどうするんじゃ!」
興奮のあまり関西弁になった私は訳のわからないことを口ばしった
「おわびの印にこの杭をさしあげます
地球に帰って その物質が落ちた真上にこの杭を打ち込みなさい
そうすれば 貴方達の海はもう一度蘇ります
落ちた場所には涛の塔があるはずです」
「これから地球に帰り着くには早くても30年はかかる・・・
あんた達のワープ航法を教えてくれ お願いだ!」
怒りと驚きで頭がクラクラしていたが 私は必死で頼んだ
「ワープ航法は私達が開発した技術であり 最大の財産なのです
貴方達の たっての願いで私達はワープ航法を
[悲しみ]と引き換えに譲る決心をしました
現に技術の大部分はすでに地球に送りました
しかし到着が遅れた以上それも出来ません
貴方達は大きな賭をしたのです
賭に負けて代償に海を失ったのです あきらめなさい」
次の瞬間 私は通訳ロボットを おもいっきり蹴飛ばしたあと
司令官に飛びかかっていった
護衛の持っていた銃だかなんだかわからないものが火を吹き
私の躯はバラバラに吹き飛んだ
つづく
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