#1362/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (DRH ) 89/ 1/17 7:38 (124)
連載小説>魔法のネットワーカーアクセス那奈 [1]
★内容
「那奈、誕生!(1)」
あたし、可愛由美って言う平凡な小学生‥‥だったのはほんの1週間ほど前まで
の話、いまじゃ何て言うか‥‥、もっぱら売り出し中のアイドル‥‥?、なのかな
ぁ?、お父さんの持っているコンピューターを使って、パソコン通信を始めたんだ
だけど、そこで機械の妖精、プチとポポを見付けたたことによって魔法のバトンを
手に入れたんだよね、それによってあたしは、「アクセス那奈」に変身できるよう
になったんだ、そして、変身してアクセスすると、不思議な魅力を持つ書き込みが
できるようになったんだよね、そして、よくBBSなんかでミーティング(交流会)
があるんだけど、それに那奈の姿で行ったのがきっかけで、ミーティングに来てい
た、芸能プロダクション「プランニング・どりぃむ」の人にスカウトされちゃった
んだ、それで、なんていうか、今じゃあ売り出し中のアイドル、アクセス那奈って
な訳なのよね、もっとも、お父さんも、お母さんも那奈があたしだってことには気
がついて無いけど‥‥。
★約一週間前
「ちょっといってきまーす!」
あたしは、学校から帰って来ると、小さな鞄に宿題を押し込み、ローラースケー
トで、幼馴染の青木 智広の家へと向かった。
空は、一面の青空‥‥日本晴れかな?、で、物凄く気持ちがいい、まだ春になっ
てはいないけど、なんとなく春がもうそこまできてるんだぞっ!、ってな感じ、こ
んなひはなにかいいことが起こるかもしれない。
あたしはそんなことを考えながら、車の少ない車道をローラースケートで走り抜
けていった。
智広の家につくと、呼び鈴を押すでも無く、ドアをあけ。智広を呼んだ。
「智広!、宿題教えて!」
すると2階の方から智広の声が聞こえて来る。
「いいよ、上がっておいで」
あたしは、ローラースケートと、靴を脱ぐと、智広の部屋のある2階へとトント
ントンってな感じで階段を上がっていった。
「わぁ〜、これ何??」
智広の部屋には大きな段ボール箱2つと、小さな段ボール箱1つが無造作におか
れていた。
「ああ、これ?、何だと思う?」
「う〜ん、ワープロかな?」
「おしい!、パソコンだよ」
「ぱそこん?」
「そう、お年玉と、貯金してたお金とをあわせて買ったんだ、高かったんだぞ」
「へ〜、じゃあこの小さな箱は??」
あたしは、大きな段ボール箱の上におかれている小さな箱を指さして言った。
「これはモデムっていうんだ、これを使ってパソコン通信‥‥、なんていうのか
な?、電話とパソコンを使って伝言板みたいなことができるんだよ」
「ふ〜ん、面白そうだね」
智広は段ボール箱の中から本体とディスプレイ、モデムを取り出すと、セット
しはじめた。
「一回アクセスしてみよう、芸能プロダクション『プランニング・どりぃむ』が
やっている『プライニングNET』ってとこのIDをとったんだよ。」
「ふぅ〜ん」
そして、智広は電話線とかをちゃんと説明書どうりにつけると、早速「プライ
ニングNETってとこにアクセスしだしたんだ。
「えっと、まずここで‥‥こうか‥‥それでこうすると‥‥、よし掛かったぞ!
それで、IDとPASSWORDを打ち込んだら良いんだな‥‥なるほど」
あたしは後ろからディスプレイを覗いていると、なにやら英語みたいな文字が
出ていた。
「あたし‥‥英語わかんないよ」
「あはは、俺だってわかんないよ、英語なんか関係ないさ」
「でも、それ、英語じゃないの?」
「意味なんかわかんなくたって、できるよ」
「へー」
「とにかくこれでアクセスできた訳か」
そんなことで、BBSとかを一緒に覗いているうちに、あたしも通信が面白そ
うに感じて来たんだ。
「ねー、智広、パソコン通信、面白そうだからやりたいんだけど、何が必要なの?」
「そうだな、まずパソコンと、モデムと電話回線‥‥、こんだけあったらできる
な、うん、パソコンはたしか由美んとこおじさんが持ってたよな?」
うちのお店は果物やさん兼パーラーと言うことで、パソコンを事務計算用にと、
うちにおいてあるのである。
「んじゃ、もでむっていうのだけでいいんだね、いくらくらいするの?」
「安いのなら1万くらいであるんじゃないかな?」
「1万円くらいならお年玉があるから買えるや、じゃあ買うのについて来てくれな
い?」
「え!?、いまから買いにいくのかい?」
「うん!、そーだよ!」
「んじゃ、ついてってあげるよ」
★
そんな訳で、あたしはモデムとIDを手に入れた、そして四苦八苦してつないで
いると突然、お父さんのコンピューターのつないでいるディスプレイの中から二つ
の七色に光る光の玉が飛び出してきた。
あたしはおどろいてそれを見ていた。
「何‥‥?、これ‥‥??」
すると、その2つの光の玉の1つから声が聞こえてきた。
『見える‥‥、のか?』
「うん」
『おれが見えるってことは素直な心をもっていると言う証拠だな、よし、お前に魔
法を与えてやろう』
「魔法?」
『そう、あたしたちは機械の妖精、この青いのがプチで、あたしがポポって言うの
よ、あなたはあたしたちが見えるって言う、最近では珍しい素直な子供、だから魔
法をあたえてあげるわね!』
そういうと、ディスプレイの中からなにか、ブレスレットのようなものが飛び出
してきた、そしてあたしの腕にはまった。
「それは、アクセス・リング、呪文をとなえることによって、ドリィミー・バトン
が出て来るわ、そして、呪文を唱えると、あなたは那奈に変身できるのよ」
気がつくと、プチとポポは、青と赤の小鳥になっていた。
「変身?」
「そう、おまえの心にある理想の姿、それが那奈となってあらわれるんだ」
「まず、『ルチノウ』って唱えるのよ』
あたしは言われた通りに呪文を唱えた。
「ルチノウ」
すると、腕輪が光り、バトンが空中に現われた。
「そのバトンをとって、『マジック・パラレル・ドリィム・アクセス』って唱える
のよ」
「マジック・パラレル・ドリィム・アクセス!」
呪文を唱え終わると、バトンから七色の光が出て来てあたしの体を包んだかと思
うと、すぐにその光は消えた、そして、バトンはいつのまにかイヤリングに変わっ
ており、あたしはそれを何気なしに耳に付けた。
「なにか‥‥あたし、体が大きくなったような気がするけど、きのせいかなぁ?」
「気のせいじゃゃないわよ、鏡を見てごらんなさい」
あたしは、机の横においている、小さなかがみを覗き込んだ、すると、そこに映
っているのは、よく知っている12歳の少女=可愛 由美では無く、見たこともない
16〜18歳の綺麗な女の娘であった。
「これは‥‥?」
「それは理想のお前、心のなかのお前っていったほうがいいのかな?」
「そう、あなたは変身することによって、那奈へとなれるのよ」
「へぇ‥‥」
「とにかくわたしたち、これからあなたのお守り役になるからよろしくね!」
「あ‥‥よろしく‥‥」
そんなことで、あたしは理想の那奈へと変身できるようになったのでした。
(つづく)