#990/1850 CFM「空中分解」
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クライノスチビッチの話−3− WriteSta
★内容
ガチャ。
日本で1992年、東海沖地震が起こった。かねてより起こるものと予想されていた
ことである。しかしなんと愚かしいことに、ここに原子力発電所はあったのだ!!爆発
してのはいうまでもない事だった。
死の灰は3日で、近畿から関東にいたるところまで覆った。1週間後には日本国のほ
ぼ全土を覆った。さらに、起こったことはチェルノブイリと同じであった。高層にまで
に死の灰は到達した。
そして1994年には若狭湾で事故が起こった。ここには30km以内に原子力発電
所が密集していた。
全地球が異変し始めていた。もはや、対策のしようが無かった。チェルノブィリ以後
高まった反原発運動にも関わらず、事故は防げなかった。彼らはいつもそうだった。今
よければ良い、これの繰り返しだった。どんなに押し込めたところであっても高レベル
廃棄物を数億年管理するというのは土台無理なことだ。それに、その当時の人よりもそ
れを管理するのは多くは後世の人間である。他人のしりぬぐいをやらせるとは!!
もう起こってしまったことは仕方があるまい。とにかく、地球は死の灰に再び覆われ
た。再びというのは、地球誕生のときにあったからなのだ。長い年月によってようやく
微々たるものとなっていたのに、人類は一気に増やしてしまった。悪魔を目覚めさせた
ことと同じであった。
ガチャ。
もはや分かったであろう。人間は一辺倒なことした考えられなかったのである。サイ
クルを忘れた。こうして生き残ったのは私達しかいなかった。その後、私達は原子力を
忘れた。封印をかけたと言っていい。ドラスドンにはもう出てほしくなかったのだ。
私と彼は好奇心よりその封印のある地点まで来てしまったようだ。老人には荷は重す
ぎる。私と彼は相談し、ボイスレコーダー内にCD−Iとして声を録音させることにし
た。もし、過ちを侵そうとするものがいたら大変だからだ。
さぁ、君の役目は終わりつつある。君がこの後、どのように行動すべきかは君自身に
よるものだ。もしかしたら、ここははいきょとなっているかもしれない。当然君がこい
つを発見し、読んでいるころには生きてはいないだろう。さらに、なにかの拍子でタイ
ムスリップするかもしれない、フフフ。しかしそれは問題ではないのだ。これを読んで
つぎにやることはおのずから湧き上がるだろう、君にはね。
何故なら、最初にいったように君はこの物語を最後まで聞くことが出来たのだから。
なぁ〜に、最初は誰でも心細いものさ。しかしやらねばならないだろう。人間は1人で
決断したとき、強くなる。超躍進する。そのが君であってほしい。
もはや、伝えることは無くなった。これ以上語ることと老人特有の愚痴にしかならな
くなってしまうだろう。もう、やめよう。
未だ見ぬよき理解者であり、よき友人達よ、さようなら。
クレイン=クライノスチビッチより
《F・I・N》
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