AWC しゃっくりがなかなかとまらない   永山


        
#3659/3663 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  25/10/21  20:36  ( 29)
しゃっくりがなかなかとまらない   永山
★内容
 おかげで、文章入力も何か調子が。(^^;

 WOWOWのドラマ「1972渚の蛍火」初回無料放送を公式配信で視聴。ネタバレ
注意です。
 原作は坂上泉による同名小説で、未読です。
 沖縄の復帰にまつわる物語。知らないことがたくさんあると改めて認識させられる。
生まれや育ちによる分断と争いがまず描かれていたけれど、これって恐らく日本人特有
なんかじゃなく、人類のほとんどに当てはまるんでしょう。沖縄の警察から警視庁に二
年間研修に行っていた刑事が、復帰前に沖縄に戻ってきてことに当たろうとすると、よ
そ者扱いされて嫌な気分を味わう……というのは、米国で“白人のように振る舞う黒人
”とか“白人に合わせることで出世した黒人”が他の黒人から嫌われ、目の敵にされる
という図式を想起させる。戦後間もない沖縄で旧日本軍の敗残兵が、米軍の収容所で暮
らすようになった一般市民を「米軍の保護下で暮らす者はスパイと同等と見なす」とい
う無茶苦茶なこじつけで襲撃し、その中でもウチナンチュとそれ以外とを区別するやり
取りがなされる等、戦時下の異常性とか分断・断絶なんてものは、今も程度の差はある
かもしれないけど厳然として残っている。
 こう書いてくると、お堅い一方の物語かと思うかもしれませんが、エンターテインメ
ントであることも強く感じられます。沖縄の復帰を前に、米ドルと円の交換が始まる。
そのために大量の円が沖縄に運び込まれ、各地に輸送が始まっていた。当時の日本では
偽造硬貨や偽札を使った犯罪が横行しており、その予防及び捜査のためもあって警視庁
帰りの刑事・真栄田が対策室に入る。そこへ発生したのが、米軍を装ったグループによ
る現金輸送車強奪事件。奪われたのは百万ドル=三億六千万円。円ドル交換が円滑に遂
行されねば日米関係に深刻な影響を来すとの観測のもと、沖縄警察は事件を極秘裏に解
決することを目指して動き出す――という、なかなかにゾクゾクさせられる設定です。
 今後の予告映像を観るに、単なる金目当てでは(もちろん)なく、戦争やそれ以外の
過去の因縁が絡んできて、テーマ性を打ち出したエンターテインメントであることが窺
え、期待大。

 ではでは。





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