AWC 半歩間違えればギャグ   永山


        
#3191/3613 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  24/08/24  16:47  ( 31)
半歩間違えればギャグ   永山
★内容
 TBS系で放送のドラマ「笑うマトリョーシカ」第九回を録画視聴。ネタバレ注意で
す。
 ここに来て、ガタガタになってきた感。前回の感想において懸念した、どこまで現実
味を持って描けるかについて、全然駄目だった。あれよあれよという間に清家が発言力
を持ち、首相公選制の提案が党の幹部や長老らに受け入れられ、必要な憲法改正を目指
して動き出している。あまりにも簡単で、軽い。ドラマの方向性として、そっちにも行
っていきたいのは視聴者だって承知しているけれど、だからといってそこに甘えること
なく、もっともっと現実味のある流れを描いてほしかった。もしくは途中経過をまった
く描かずに、月日の経過を示すテロップを出すとともに、首相公選制がほぼ決まったみ
たいな演出の方がよかったんじゃないかなあ? 中途半端に触れたせいで、絵空事感が
一気に増大してしまった。原作でどう描いているのかは知りませんが、さすがにこのド
ラマレベルではないと思う。
 絵空事と言えば、浩子が次々と男を籠絡していく描写も、短いせいもあるのかもしれ
ませんが、非常に白々しく映った。若い頃の浩子は今よりかわいいというだけで、大の
男が“いい女”と判断するものがちっとも感じられず。観ている側からすれば、催眠術
や超能力の類ですわ。この辺り、息子である清家がいつの間にか地位を上げているのに
共通しており、親子ならでわの特性みたいなものとしたいのかな。シリアス物で、肝心
な点をきちんと描かないのは、手抜きに見えてしまう。
 浩子の言う復讐が、かなりいい加減なのもある意味衝撃的でした。「自分は特に苛め
られた感覚はないけれど、そういえば母が言っていたわ。復讐心に蓋をしていたのかも
しれない。よし、蓋を開けよう」てな具合に、単に己のルーツがそうだったから復讐に
目覚めたというのでは、主体性を欠いており、拍子抜け。
 諸橋議員が殺人教唆の容疑を掛けられ、追い落とされましたが、一介のチンピラみた
いな男の証言だけで警察がそこまで一気に動くのかと疑問。男の証言に極めて強力なも
のが含まれていたとか、他に裏付けとなる何かが出てきたとかでなければいけないでし
ょうに、そこら辺もすっ飛ばしていて、不自然な仕上がりになっていたと思います。ド
ラマに際して時間的制約から色々と省略しているんでしょうけど、そこを飛ばしちゃ駄
目だろって感じることが多過ぎる。元からある放送予定枠に、そぐわない長さの原作を
押し込むのもほどほどにしてもらいたいなあ。

 ではでは。





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