#3084/3595 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 24/05/13 14:09 ( 20)
もう一段階上のネタを 永山
★内容
フジテレビ系で放送のドラマ「イップス」第五回を録画視聴。ネタバレ注意です。
犯人役・被害者役ともに演技の面では心配のいらない俳優を揃え、さらに犯人像も悪
くない設定で、期待を持たせるものでしたが……トリックというか殺人計画の方がしょ
ぼくて残念。
もちろん、制作サイドの狙いは分かっているつもり。推理作家の黒羽ミコ一人では事
件解決は無理、森野刑事がいないとだめ。今回はたまたま犯人が決定的な証拠なしに自
白してくれたからよかったようなもの――というのが物語の肝なんでしょう。トリック
は簡単だけれども証拠が見付からないという状況や、法廷画家のキャラクター及び犯行
動機はいかにも“不十分な証拠でも罪を認める”のに適している。
でも、それにしたって、であります。共犯者がいて替え玉を演じるというのはアリバ
イトリックとしてはシンプルに過ぎるし、このアリバイトリックを用いるのであれば、
当然、作中で描かれたようなハプニングは織り込み済みのはず。その穴を塞ぐべく、対
策を講じるのが殺人を計画した犯罪者がしていなければならないこと、だと思う。実
際、さほど困難ではないでしょうに。法廷内で何か特記すべき出来事が起きればそのこ
とをメモ書きし、実行犯に手渡しで知らせればいい。
他の決め手とされたネクタイの色にしても、「今、目の前にいる彼のネクタイの柄に
つられた」と答えれば言い逃れが利くだろうし、本ドラマの流れで犯人が陥落するの
は、やはり納得しづらい。
ではでは。