AWC 色々と惜しい   永山


        
#3056/3586 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  24/04/21  17:22  ( 31)
色々と惜しい   永山
★内容
 フジテレビ系で放送のドラマ「イップス」第二回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 二回分を観た限りでは、惜しいところ止まりで終わるドラマの雰囲気がプンプンと漂
っているような。
 殺人事件を扱っているから基本的にシリアスなのに演技がちょっとオーバーで戯画的
になっているところとか、LINEでのやり取りの演出はいい感じなのに多用している
ためしつこい印象を受けるとか。トリックも原理自体はユニークで面白いのに、根本的
なところで実用性に疑問符が付くから手放しで褒めづらい。前回は空になった水の容器
が大量に出て取り繕いようがないレベルだったし、今回のは絶妙のタイミングで吐き気
を催させるのは無理だろ、その前にやらせのことを言ってしまったらどうするつもりだ
ったんだと感じる上に、青酸ガスを追い出すのにあの程度の換気で事足りるのか疑わし
く映った。
 さらに今回分では、犯人はもう少し粘れたはずなのに、最後はあっさり白旗を掲げた
ように見えた。不自然な点が二つあって、トリックが暴かれて、動機もはっきりして、
でも、だからといって実際に殺したとは言得ないでしょうと、開き直る展開も充分あり
だった。ギブアップをするからには決定的な証拠や怒濤の詰めといった、何らかの決め
手を出してもらいたいな。今回のエピソードでなら、少なくとも、相方にどれだけ思わ
れていたかを知った段階で、感情を揺さぶられ、自首するといったような流れを明確に
描く必要があった。
 イップス(ドラマの題ではなく病名)の方は刑事も作家もともに治らず。引っ掛かり
を覚えたのは、ミステリ作家の症状は小説が書けなくなっただけで、頭の回転や考え方
なんかは変わっていないはず、だよね? それなのに、実際の事件を前にすると、たっ
た一つの手掛かりを元にもう犯人が分かったとばかり、容疑者の前で披露しては撃沈を
繰り返している。これって全然推理力がないってこと? ミステリ小説を書けるように
はとても思えない。
 終盤、作家が弟の弁護士のところ電話して行き詰まっていることを伝えると、適格な
アドバイスを送(贈る?)っていた。かつてもトリックを教えていた暗示? ラストで
また電話シーンがあり、過去の事件と森野刑事がつながっていると知って、さてどうな
るのやら。最初の直感通り、弁護士自身が起こした犯罪という線を残しつつ進むのは、
楽しみがあっていい。(^^)

 ではでは。





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