AWC 自分には書くのが難しタイプのミステリ   永山


        
#2509/3687 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  22/12/08  18:16  ( 31)
自分には書くのが難しタイプのミステリ   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「早朝始発の殺風景」第二話〜最終話をWOWOW公式配信で視
聴。ネタバレ注意です。
 ミステリ、推理物と言えば一般的には、読者・視聴者に対して事件が起きたことが示
され、手掛かりを集めていく過程が描かれ、そして解決へと至るというのがよくある流
れだと言えましょう。
 ミステリというジャンルは長く続いていますので、一般から外れたような様々な形が
生み出されています。その一つが、これ。
“一見、何事も起こってないような日常から、謎と謎解きが突然浮かび上がってくる”
 アンソロジー形式の本ドラマで描かれたエピソードのほとんどは、このタイプで、ど
れも面白かった。中には謎が浮かび上がる様すらなく、いきなり謎解きに入るものもあ
る、というかその形式の方が多かったかも。
 厳密に言えば、前もって謎が提示されない訳ではない。手掛かり収集のくだりの代わ
りに、台詞や描写などにヒントがちりばめられている。その一つにでも気が付いて違和
感を覚えたのであれば、謎が提示されたのと同等と言えるはず。ただ、巧妙だからまず
気付けないというだけで。
 捨て猫について会話する兄妹、後輩と二人きり男同士で観覧車に乗る羽目になった学
生、卒業式を休んだ同級生に物を届けに来た委員長 etc、こういった場面から突如とし
て推理物になるのは見ていて楽しい。わくわく、ぞくぞくする。
 この手の物を私も好きなんですが、書くとなるとちょっと勝手が違うというか、書き
づらい。このタイプのミステリを書くぞと最初から設計図を描く、というが何かうまく
行かない。逆に、そのつもりはないのに書いていく内に、「これ、あのタイプに落とし
込めるんじゃないか?」と気付くことは稀にありますが。

 最後に本筋とは離れますが、もう一つ、好きなタイプだけどなかなか書けないミステ
リについて。
“犯人当てとして書かれているのに、何が解決の端緒になるのか、どこに手掛かりがあ
ったのか皆目分からないミステリ”
 これも難しい。たいていは手掛かりが明示されますもんね。映像作品でいうと「安楽
椅子探偵」シリーズの中にあった覚えが……どれとは言えないけど。(^^;

 ではでは。





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