AWC たてたてよこよこ   永山


        
#1117/3592 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  19/09/28  19:42  ( 28)
たてたてよこよこ   永山
★内容
横糸と縦糸>
   横糸:一話一話にドラマがあって解決がある
   縦糸:芯が一本きちんと通っている

 だとして、それぞれを別個に作ることはできるし、組み合わせることも何とかなる。
だけど、縦と横とが有機的に関係する、密接につながったような物語を作るのは難し
い。ということですよね。
 言われてみると確かに、縦糸と横糸とをただ組み合わせるだけなら、刑事物の連続ド
ラマでよくある構成で、縦糸の大きな事件を視聴者(読者)に意識させつつも、普段は
ほぼ放ったらかしで、全然別の独立した事件を解決するスタイルが多い。
 縦糸と横糸の関連性を強めるとしたって、特撮ヒーロー物によくある悪の組織との対
決という図式ぐらいで、手下の起こした事件を一つずつ潰してボスを引っ張り出すだけ
では、ボスの存在が最初から判明しているせいか、カタルシスが薄い。
 毎回の話でボスに関するヒントが手に入る(暗号の断片とか)流れにして、ボスの正
体が徐々に判明する構成にすれば、多少は変わってくるでしょうけど、どうしても作り
物っぽさがにじみ出てしまいそう。いわゆる“大人の観賞”に堪えうる作品にはなりに
くい、というか。
 最終盤になって明らかになる“核”によって、横糸だった各話が結び付くという構図
はきれいで、強いカタルシスが見込める。そのことと、毎回の話が完全には独立してお
らず、関連があると読者に示すこととは相反する側面が大きく、両立は簡単ではない、
と。
 無理にでも両立させるには、“核”とは別に、何かを呼び水というか“見せ金”とし
て用意し、読者に各事件のつながりを示唆するくらいしかないのでは。その上で“核”
を最後に出すことで、各事件のつながりがより強固になり、腑に落ちるのが理想的……
とは言え、“見せ金”がない方が、クライマックスでの落差が大きいから、よりカタル
シスを得られる。ここは痛し痒し、諸刃の剣って感じでしょうか。

 ではでは。





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