#858/3572 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 19/03/12 20:19 ( 23)
怪鳥○プ○ス空をとべ 永山
★内容
WOWOWで放送の映画「ラプラスの魔女」を録画視聴。ネタバレ注意です。
原作は東野圭吾の同名小説。未読です。
<<その遺体発見現場は地形的に、硫化水素が人を死に至らしめるほどの量と時間、
溜まることは偶然でしかあり得ない。しかし、同様の中毒死が二件続けて起こった。し
かも死んだ二人は顔見知りだった可能性が高い。これは人為的な殺しなのか?>>――
てな感じで煽るものだから、てっきり不可能犯罪テーマだとばかり思ってましたが、違
いました。正直、それで興味が薄れたというのもありまして、つまらなく感じたです。
色眼鏡を掛けたままではいけないので参考のために、原作と映画それぞれのレビュー
をざっと見ると、小説の評価はまずまず(東野圭吾作品としては平凡)で、映画は低評
価ってな傾向があるようなので、原作小説の方が若干ましなのかも。と推測はするもの
の、映画がこの出来映えでは、わざわざ原作を読んで確かめようという気にはならず。
手術によって、未来を予測し知ることができる特殊な能力を得た二人。完全に否定さ
れたともされる“ラプラスの悪魔”で、彼らの能力を説明していたけど、深く掘り下げ
るでもなく、最初から決め打ちで何かしっくり来ない。能力を使っている本人達がどう
いう感覚を経て未来が分かるのかについて、ほとんど描写がなかったせいかな。ラプラ
スの悪魔の話を持ち出さなくても、単に超能力でいいんじゃない?って感じ。
そもそも、特殊な能力ってこの物語に必要だったのかなあ。手前勝手な父親と、九死
に一生を得た息子との闘争。そこに推理物として現実的なトリックを当てはめれば、充
分に成立するのでは。自分の子供も含めて周りの人間をコマのように動かそうとした父
親と、ラプラスの悪魔とを重ね合わせているのかもしれないけど、それでも敢えて二つ
を一つの作品で描く意味合いは汲み取れない。
ではでは。