#243/3617 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 17/10/23 20:31 ( 30)
白つながり 永山
★内容
図書館から『鮎川哲也探偵小説選』(鮎川哲也 論創社)を借りて、鮎川哲也幻の作
品とされてきた『白の恐怖』をようやく読むことができた。
……あれ? このネタ知ってる。記憶を手繰って、行き着いたのが『ミステリ百科事
典』(間洋太郎 社会思想社)。この本の「雪」の項目に、しっかり作品名及び作者を
明記した上でネタばらしがさらっと書いてあった(泣)。『ミステリ百科事典』初読時
は、『白の恐怖』が幻の作品扱いとは知らなかったので、全然意識してなかったよ〜。
そもそも、『ミステリ百科事典』が書かれた時点では、『白の恐怖』が絶版や作者が再
刊行を渋るようになるとは思いも寄らない状況だったのかな。もし幻の作品になってい
たなら、いくらネタばらし本でもちょっとは気を遣いそうなものだから(笑)。
ネット検索してみたら、私と同じ“被害”にあってる人がいて、何だか嬉しいような
悲しいような。
テレビ朝日系で放送のドラマ「白い刑事」を録画視聴。ネタバレ注意です。
地上波民放で、日曜の朝十時〜十一時五十分にサスペンス枠を持って来るとは珍し
い。
起訴されればほぼ有罪判決が出るとされる日本の刑事事件裁判で、度々無罪判決を勝
ち取ってきた弁護士が、思うところあって刑事(特別捜査官)に転身。巡査部長を目指
す若い女性刑事とのコンビで、最初に臨んだ事件は殺人。第一容疑者は、かつて別の事
件で弁護士が弁護して無罪になった女性だった――というのが粗筋。。
シリアスな中にもユーモアを効かして、結構いい感じ。後半に入って少しユーモアが
強くなったのは残念だったけど。物語の性格上、後半になるほどシリアスに寄るべきだ
と思う。
捜査する過程は、目を見張るようなものはありませんが、弁護士の示す推測は盲点を
突いている場合もあり、まずまず面白味がある。
一つ疑問だったのは、後に浮上した容疑者の男の職場を捜索して、証拠がぽこぽこ見
付かったくだり。一時的に隠すのならまだ分かりますが、一年前の殺人の証拠品までず
っと隠してるなんて、おかしいのでは。男は警察に見張られていた訳でなし、いくらで
も処分できる時間はあっただろうに。
ではでは。