AWC 習慣管理職   永山


        
#185/3608 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  17/08/29  20:08  ( 50)
習慣管理職   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「アキラとあきら」第八回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 残り二回ともなると、恋愛模様に尺を割いている暇がないのか、今回は本筋一辺倒に
近かった。
 中央産業銀行を辞職して、家業である東海郵船の社長になった階堂彬は早速、立て直
しに着手。特に足を引っ張っているのは、叔父の晋が手掛ける東海旭商会及び東海リ
ゾート。資料を見ると、三友銀行からの借入三百億に対し、儲けは微々たるものだが僅
かに上向きつつある。だが、企業としての貯蓄額が増えていることに違和感を抱いた彬
は、担当者を問い詰め、粉飾決算であることを認めさせる。晋の命令で動いた節があっ
たが、担当者は独断でやったと言い張る。裁判を匂わせることで、ようやく晋も承知の
上でやったことと暗黙の内に認めた。このままではいずれ資金繰りが気詰まり、三友銀
行への返済が滞る。月々の返済の遅延だけはしないでくれと晋に申し渡し、現状での東
海リゾートの命脈は四ヶ月と想定。この間に、手を打たねばならない。考え出したの
は、東海リゾートを抱える東海旭商会を売却すること。それには様々なハードルがあっ
た。
 同じ頃、東海郵船にも打撃が。古くからの大口の取引相手だった製紙企業が、契約を
打ち切ったのだ。担当者に理由を問うても、先方からは教えて貰えなかったの一点張
り。彬は直接、製紙会社の社長に会って理由を尋ねる。見えてきたのは、弟の龍馬が継
いで以降、慢心していた東海郵船の姿だった。煮崩れの対処が遅い、謝罪がない、船が
遅れても当たり前のようにしている……この現状を打破すべく、彬は大鉈を振るう。契
約を切られる理由となった事態を把握しながら、社長に報告を上げなかった営業及び経
理のトップを更迭し、子会社から北村ら優秀な人材を入れる。
 一方の山崎瑛は、中央産業銀行の一員として、東海郵船の再建を助ける立場に立って
事に当たりたいと上司に申し出るが、一旦は却下される。全責任を負うとまで言い切っ
た山崎は、どうにか許可を得ることに成功した。その後、階堂彬が示した再建策――東
海旭商会の売却案を一緒に検討し、本来業務である繊維の取引ルートを活かす方向で模
索する。情報収集の結果、大日ビールが新しい繊維と製品の開発に成功し、取引ルート
を求めているとの話を掴む。早速、山崎は上司に打診するも、お得意様の大日ビールに
ボロ企業の東海旭商会の買収を持ち掛けるなんて、失敗したときは将来に禍根を残しか
ねないとして拒絶される。独りで動くことも禁じられた山崎は、東海旭商会のメインバ
ンクである三友銀行に話を持って行く。三友の担当者はその場では引き受けた口ぶりで
あったが、中央産業銀行がうちに貧乏くじを引かせようとしているのではないかと勘ぐ
り、橋渡し役を拒否。ならばと、山崎は旧友の再就職先であるM&Aを手掛ける会社に
話を持ち込み、大日ビール側の窓口でありキーマンとなる男と引き合わせる。商談の席
で、東海旭商会の買収を提案された大日ビール側は、取引ルートを欲していることは認
めつつも、東海旭商会を買う気はないという返答。追い詰められる東海郵船に、打つ手
は残っているのか。
 ――今回も粗筋が長い。が、観ている分にはとてもテンポがよく、約五十分があっと
いう間です。
 佳境に入った証なのか、専門用語が少し増えて、やり取りを一発で飲み込むのは難し
くなってきたような。それでも、何となく雰囲気で分かったつもりになれるので、まあ
支障はない(苦笑)。
 社長になった階堂彬は、銀行員時代に比べると、若干魅力的でなくなったかな。立場
上、非情でなければならないという側面はあるでしょうけど、それ以上に背負うものの
大きさ・重さに動きづらそう。その社長になった彬を、元の上司がしばらくの間、「き
み、きみ」と呼ぶのはいかがなものかと。長年の習慣や癖は簡単には抜けないという表
現なのは当然分かりますが、仮にも一流銀行の出世頭が、取引相手である企業の社長を
「きみ」呼ばわりはちょっと。その辺、すぐに切り替えられてこその一流バンカーだと
思う次第。

 ではでは。





前のメッセージ 次のメッセージ 
「◇フレッシュボイス2」一覧 永山の作品
修正・削除する コメントを書く 


オプション検索 利用者登録 アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE