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★タイトル (AZA ) 16/06/26 20:59 ( 28)
本の感想>『シャーロック・ホームズのドキュメント』 永山
★内容
その前に……久しぶりの晴天てことで、豆畑の草むしりにかり出されたです。規模は
全然大きくないのですが、雨の間、長らく放ったらかしだったため、雑草が伸びに伸び
ており、結構時間が掛かったかも。これだけ長く伸びると、豆と雑草の区別がつきにく
いし、根も深めに張っているから、引っこ抜くと畝が崩れそうになる〜。
明日も午前中は少なくとも晴れみたいなので、芋畑の雑草に着手する予定。
本の感想>『シャーロック・ホームズのドキュメント』
(ジェーン・トムスン/押田由起 訳 創元推理文庫)12/3441
シャーロック・ホームズの語られざる事件を発見した体で語られる、パスティーシュ
のホームズシリーズ第四弾。大金持ちの娘が姿を消し、馬丁が誘拐したものと疑う父親
だが、ホームズは別の見方をしていた(「エインズワースの誘拐事件」)。フランス外
相の暗殺計画阻止に、身体を張ってホームズは奔走する(「並木通りの暗殺者」)。法
王庁の最高クラスの宝物が盗まれ、その奪還を依頼されたホームズは、依頼以上の推理
の冴えを見せる(「ヴァチカンのカメオ」)。ワトソンの妻にゆかりの人物から受けた
かつての依頼を、ホームズ自ら語る(「女家庭教師の謎」)。その他計七つの短編に加
え、ボヘミア王の正体を探る小論を併録。
さすがに四冊目ともなると、マンネリ化の兆しが感じられなくもなし。依頼を受ける
前の描写が、やや長く感じられるし。それでも、“聖典”中に出てきた語られざる事件
の名称とほんのわずかな情報だけで、一つの短編を書き上げるのは凄いし、ましてやこ
こまで書き続ける労力は相当なもの。
今回は、上述のあらすじのように、ホームズ自身が語り部になるという珍しいパター
ンがあったり、“聖典”の『ボヘミアの醜聞』に登場する簿へ見合おうに関する小論を
付けたりと、工夫を凝らしている点もよかった。
あとは、サブレギュラーをもっと活躍させる話がほしいかな。マイクロフト・ホーム
ズやハドソン夫人を活躍させることを考えれば、幅が広がる気がする。
ではでは。