AWC 本の感想>『シュークリーム・パニック Wクリーム』   永山


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★タイトル (AZA     )  16/01/05  20:36  ( 27)
本の感想>『シュークリーム・パニック Wクリーム』   永山
★内容                                         16/01/05 20:38 修正 第2版
・『シュークリーム・パニック Wクリーム』(倉知淳 講談社ノベルス)
                                                              9/3330
 メタボ解消セミナーに参加した四人の男は、インストラクターから三日間の絶食を申
し渡された。その苛つく指導法から参加者らが怒りを募らせる中、封印された冷蔵庫か
らインストラクターが楽しみにしていたシュークリームが消えた(「限定販売特製濃厚
プレミアムシュークリーム事件」)。真紀の自宅に何日かおきに現れる猫。それは彼氏
である刑事が担当する事件に関係していた。容疑者は秘密の番号を、猫に託したらしい
のだが(「通い猫ぐるぐる」)。オークションで二百万の値が付いた色紙。それを狙う
怪盗からの予告状が、所有者の郵便受けに投げ込まれる。出馬した名探偵が最後に指摘
する意外な犯人とは(「名探偵南郷九条の失策 怪盗ジャスティスからの予告状」)。
 第一回本格ミステリ大賞受賞の作者が描いた、「呑気で明るい本」。

 うーん。寒い。笑いの部分に関しては寒いとしか言えない。この寒さは霞流一や東川
篤哉に並ぶ。各タイトルが先行作品のもじりになっているけれど、充分に活かされては
いない。同じ作者の猫丸先輩シリーズの方が、普通に笑えたような。
 ミステリとしての内容も、笑いほどではないにしても、お寒い感が。「限定濃厚・」
のロジックはそれなりに魅せてくれるけれど、落ちは予想が付くもので、肩透かし。
「通い猫ぐるぐる」は、思い付きとしては面白い。でもそれが唯一の解ではないだろう
し、何よりもストーリーが単調で、水増し感が強い。「名探偵南郷九条の失策」は、ト
リックの使い方は面白いものの、ばればれだった。種明かしの遙か前に察しが付いたの
で、作者の工夫を探す楽しみはあったけど。
 表紙イラスト詐欺(笑)も気になる。こんな女学生みたいなキャラ、どこに出て来る
んだと。

 ということで、寒いギャグが暖冬にぴったりな話かもしれません(爆)。

 ではでは。





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