AWC 清張のあと   永山


        
#8317/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  14/10/25  01:14  ( 25)
清張のあと   永山
★内容
 談知さん、お久しぶりです。
 書くべきことは書いてしまったという境地は、まだ経験していませんが、も
しそうなったら、少なくともその瞬間はなかなかに充実していて、達成感に溢
れるのか、それとも全てをやり尽くし、あとはもう何も残っていないという空
虚さが上回るのか、少々気になるところです。

 松本清張記念館に行ってみました。
 都合により、充分な時間を取れずに、やや駆け足になりましたが、物を書く
人にとっては、大なり小なり創作意欲を刺激される施設だと思います。断片な
がら創作ノートは無論のこと、清張が六度も校正した話、他の作家からの手紙、
帝銀事件を通じての平沢からの手紙、好奇心の源泉は?と問われ「“疑い”だ
ね」と答えたこと等々。正直言えば、いくら大作家が対象でもそれは持ち上げ
すぎでは?と感じられる箇所がなくはないのですが、そこはそれ。圧倒的な仕
事量、旺盛な執筆意欲、手間を惜しまぬ姿勢といったところを感じ取れたら、
充分じゃないかしらん。
 邸宅をそっくり持って来て、中を見られるようにした展示は興味深く、そし
て面白さも感じた。社会派推理の巨匠の家が、別の地に移されるとは何やら本
格ミステリめいているなあ、と。
 推理劇場と銘打った八十分の映像作品が観られる設備もあります。何年かご
とに作品を入れ替えているようで、今は「日本の黒い霧」となっています。内
容は、帝銀事件や下山事件、松川事件といった有名どころ?の部分は、知って
いることも多く、退屈気味でしたが、よく知らない「黒地の絵」についての話
に入ると、俄然、興味が湧きました。

 ではでは。





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