AWC 幻影、遠くなりにけり   永山


        
#7934/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  13/10/22  18:15  ( 21)
幻影、遠くなりにけり   永山
★内容
 推理作家、恋愛小説家の連城三紀彦が胃がんで逝去。六十五歳。
 ご冥福をお祈りします。
 今はないミステリ専門誌「幻影城」出身の作家の中では、泡坂妻夫と並ぶビ
ッグネームと言えるかな。
 訃報を見聞きしていると、一般にはどちらかと言えば恋愛小説家として認知
されているようですが、幻影城出身だけあって、恋愛小説でも根っこにはミス
テリ精神があった印象が強いです。傑作は初期により多く、後期のミステリ作
品にはやや行きすぎた現実無視の箇所も見受けられましたが、アイディアが素
晴らしくて多少の瑕疵は看過してよい気にさせられました。
 ベストはやはり『戻り川心中』が妥当でしょうか。この短編一作だけでもい
いし、短編集『戻り川心中』としての完成度も高い。

 ドラマ「刑事のまなざし」第三話を録画視聴。
 主役が捜査から外される点で、ちょっとだけ変化球だったけど、じきに復帰
したから、さほどでもないか。むしろ、主役の娘がどうして昏睡状態に陥って
いるかの説明がなされたことの方が重要で、物語の縦糸が一歩進んだ感じ。
 物語というか事件の構図としては、よくあるパターン。こっちが怪しいと思
わせておいて――ですね。ラスト手前の、今回の事件の被害者少女とその家族
を、主役刑事の目を通して描写するシーンが、なかなか巧かった。

 ではでは。




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