AWC 推理サッカー   永山


        
#7470/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  12/12/16  21:18  ( 22)
推理サッカー   永山
★内容
 天皇杯サッカー四回戦、浦和対横浜を伝える記事の見出しに、“「浦和の達
也」終戦”とあった。
 これを見て、推理作家・鮎川哲也の某有名短編を想起した人は、まず間違い
なくミステリマニア。

 松本清張ドラマ「十万分の一の偶然」を録画視聴。
 娘を交通事故で亡くしたプロカメラマンの山内。その事故現場に“十万分の
一の偶然”で居合わせ、撮影したアマチュアカメラマン山鹿の写真が、大きな
賞を取ったと知る。会見での山鹿の言葉に不審を抱いた山内は、独自に調査を
始める。
 状況設定の面白さは充分に及第点ですが、そのあとの処理がよくない。確実
な証拠がないため、犯人を揺さぶって新たな犯罪を誘発するしかないんだけど、
あまりにもストレート。犯人側が気付いていいくらいだった。
 全体のバランスの悪さも気になった。ナレーションによる説明がやたらとあ
ったのに対し、さして重要とも思えない場面を長々とやるのは、間延びした印
象を強めるだけのような。
 内容は、だいぶ現代風にアレンジしていますね。トリックも大幅に変更して
いる。その点は一応、吉と出たかな。清張っぽさが薄まった気がしないでもな
いけど。
 総体に、駄作ではないが佳作と呼ぶほどでもなく。詰めの甘さが残念な作品。

 ではでは。





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