AWC 漫画感想>「信長の忍び」重野なおき・守屋


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★タイトル (mor     )  10/09/07  12:53  ( 24)
漫画感想>「信長の忍び」重野なおき・守屋
★内容                                         10/09/07 12:55 修正 第2版
 四コマ、それもギャグ漫画なのに、史実をきちんと描いているのがすごい! 合戦の
細かなエピソードや人物評、裏事情なども下手な小説より正確だったりする。老若男女
の歴史ファンに、安心してオススメできる作品。

 主人公は子どもの忍び、千鳥。乱世を終わらせるという信長の壮大なヴィジョンに感
動した彼女は、彼に仕えることを決意して伊賀の里を出る。さすがに彼女はフィクショ
ンなので、冒頭の信長との出会いは5歳、彼に仕えるのは10歳という、ありえない年
齢設定だが……。
 腕は立つのに、敵にまで「抜けてるー!」とツッコミを入れられる千鳥が、縦横無尽
に活躍し、桶狭間の勝利に貢献するのが1巻のポイントか。その後、回想シーンとして
信長の結婚、岳父・斉藤道三との会見、道三の討ち死になどのエピソードが描かれる。

 基本はギャグなので、笑いどころ、ツッコミどころは満載。笑ってツッコんでいるう
ち、歴史知識も増えるというお得な作品だ。
 女性陣は資料が残っていないこともあり、作者の遊び心で大胆なキャラ付けがされて
いる。天然の帰蝶(信長夫人)、おっとりした市(信長妹)、ツンデレのねね(秀吉夫
人)と、戦国物としては類のないユニークさで、作者のセンスが光るところ。大きなス
トーリーを必要とする小説やドラマでは、こういう描き方はできないとも思うが。

 個人的にはねねのツンデレさ加減が好きかも。料理が下手という笑えない特技(?)
もあり、その味には訓練を積んだ忍びまでもが悶絶する。パシリ体質の秀吉は、それで
も彼女に頭が上がらず、なんともほほえましい。
 2巻、3巻は利家とまつ夫婦にも笑える。戦国時代にペアルックって、目立ちすぎだ
ろう……。





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