AWC SF本>霧笛  $フィン


        
#4484/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (XVB     )  07/09/20  00:05  ( 23)
SF本>霧笛  $フィン
★内容
ウは宇宙船のウ>霧笛
『霧笛』

著者 レイ・ブラッドベリ
(東京創元社 ウは宇宙船のウから)

現代から宇宙船の時代へ、そしていきなり恐竜の話が出てくる。いきなり恐竜かよと思
うところですが、この霧笛が、情景的にいいのだよねぇ。仲間はもういなくなって、一
頭だけと思われる恐竜が海の底から現れる。霧の中視界は悪い。海へ向けてかすかに灯
台が見え、灯台からは音が聞こえる。寂しい恐竜が仲間だと思うのですよね。その情景
を思えるだけでこのお話は成功していると思います。

昔、海のトリトンの話で、トリトンのほら貝に引き寄せられた恐竜の話がありました。
トリトンとピピがいつまでもほら貝を吹きつづけて恐竜を待つのですが、恐竜はトリト
ンのところに行く途中でポセイドン族に殺されてしまい、それを知らずいつまでもほら
貝を吹きつづけるシーンが印象的でした。

最近では電脳コイルの恐竜型イリーガルの話が、ちょっとこの霧笛を意識しているかな
と思いました。恐竜型イリーガルは、廃工場の煙突を見て仲間だと思って前進して消滅
します。

とっくの昔に滅んだ恐竜が今の時代に一頭も生き残っているはずはないのですが、物語
として最後の恐竜は、物語書きには堪らない「もの」であるのでしょうね。




 続き #4540 「霧笛」・守屋
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