#4121/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (XVB ) 07/05/12 05:59 ( 19)
感想>SF傑作選>みっともないニワトリ $フィン
★内容
『みっともないニワトリ』
著者 ハワード・ウォルドロップ
(早川書房 80年代SF傑作選より)
最初にニュー・ローズ・ホテル(ギブソン)が出たから、わけわからないまま80年代S
Fになってしまうのじゃないかと危惧したけど、後半になってからなんとか私でもわか
るSFになってきた。
みっともないニワトリとは、絶滅してしまったドードを世界中で恐らく最後までみた
娘がいった言葉です。主人公は、大学の鳥類学部の院生、たまたま「絶滅種及び消えゆ
く鳥」を見ていたときに、たまたまその娘(主人公と話したときは老婆になっていた)
がいて、みっともないニワトリといったことから、ドードを探す旅がはじまります。
しかし、西洋の人間の大航海時代さえなければ、ドードは絶滅せずにすんだのでしょう
ね。今まで人間のためにどれぐらいの種が絶滅種になったことか……。もしドードー
が、100年ぐらい前までにアメリカの片田舎で、人間に家畜として飼われていたらどうな
っていたか。もし生きているなら種の継続に勤めるだろうし、死んでいても骨格だけで
も残っていたらばんばんざい。実際この物語ではニワトリの糞の中にドードーの骨格が
残っていて、主人公が拾い集め科学雑誌に載ることになりました。