AWC “love fool 01 つきかげ ” の続き 一括表示
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●love fool 11 つきかげ   ( 87行)
其の六 マキューシオは、目を開く。 視界に真っ暗な夜空に輝く月が、飛び込んでくる。 マキューシオは、自分がまだ生きていることに、軽い驚きを覚えた。 生きてはいるものの、燃え盛る焔を腹におさめたような気分である。
◆●長編 #0444 2013/11/22


●love fool 12 つきかげ   ( 77行)
其の七 ジュリエットは、ベッドの中にいた。 恋人が、兄を殺したという情報は、既に彼女のもとへ届いている。 それでも、ロミオが今宵彼女のもとにくることを、信じて疑うことはなかった。
◆●長編 #0445 2013/11/22


●love fool 13 つきかげ   (188行)
第三幕 ロミオは、ヴェローナ・ビーチのはずれに佇んでいた。 その向こうには、荒野が広がるばかりだ。 そして、東の空は金色の光が燻りつつある。 テンガロンハットを目深に被ったロミオは、砂漠の砂の色をしたポンチョを纏
◆●長編 #0446 2013/11/22


●love fool 14 つきかげ   ( 62行)
其の二 十字架に祈りを捧げるロレンツは、気配を感じて振り向いた。 白い影が、教会の薄闇の中に浮かびあがる。 その影は、足早にロレンツに歩み寄った。 そして、その足元にひざまづくと、うちひしがれた声を放つ。
◆●長編 #0447 2013/11/22


●love fool 15 つきかげ   (128行)
第四幕 其の一 昼間でもなお、深夜の闇を内に湛えたその密林を、漆黒のボディを持つドゥカティ を駆ってそのおとこが村にたどりついた時には、既に夜が開けつつあった。
◆●長編 #0448 2013/11/22


●love fool 16 つきかげ   (107行)
其の二 夜の空に向かって掲げられている光の剣であるかのような、摩天楼が聳える聖都市。 その都市に隣接する地区に、広大な貧民街がある。 それが、ヴェローナ・ビーチであった。
◆●長編 #0449 2013/11/22


●love fool 17 つきかげ   (155行)
其の三 ヴェローナ・ビーチを空から見下ろしたら、どう見えるだろうか。 ヴァレンチノのスーツを粋に着こなし、ムービー・スターのように整った顔のその おとこは、棺桶を見下ろしながらぼんやりと考えていた。
◆●長編 #0450 2013/11/22


●love fool 18 つきかげ   ( 46行)
其の四 ロミオは、ゆっくりと立ち上がる。 苦痛で少しふらついたが、体勢を整えると真っ直ぐに棺桶へと向かった。 撃ち抜かれた左肩から血が滴り、左手の先から床へと落ちていく。
◆●長編 #0451 2013/11/22


●love fool 19 つきかげ   (114行)
其の五 ここは、海の底のようだ。 ジュリエットは、そう思う。 暗くて冷たく重たいものが、身体にまとわりつき自由を奪った。 ふと、遥か彼方、上方で光が見えることに気がつく。
◆●長編 #0452 2013/11/22


●love fool 20 つきかげ   (103行)
其の六 霊廟には、死体だけが残った。 灰色の空間を、静寂が包んでいる。 しかしやがて、空の支配を月が太陽に譲り渡そうとするころに、静寂は破られるこ ととなった。
◆●長編 #0453 2013/11/22


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