#7527/7701 連載
★タイトル (CKG ) 01/04/01 14:58 ( 44)
@コラム281 京都議定書は中身が肝心 ヨウジ
★内容
「京都議定書」からの離脱を発表したアメリカは非難するに値するが、だから
と言って日本の取り組みの現状はとても自慢できるものではなく、むしろこの問
題への対応が大幅に遅れており、仮に「京都議定書」が発行しても削減目標の達
成が難しい状況だ。
「京都議定書」は確かに発効させるべきものだが、問題はその中身である。確
かに国別の削減目標が定められた「京都議定書」には署名されたが、削減を進め
る上での具体的なルールがハーグ会議(COP6)で合意に至たらなかった。つ
まり、京都メカニズムの一つである排出量取引や森林吸収の考え方やカウント方
法が決まっていない。これらのルールの決め方で削減目標が地球温暖化防止に対
して効果が上がるものになるか、それとも骨抜きになるかが決まるからである。
私はこれら2つの仕組みについては否定的な考え方を持っている。まず、排出
量取引については、削減を迫られる国の経済的利益にはなるが、地球温暖化防止
には役に立たないと考えているからだ。(詳細については「@コラムbQ39
排出量取引はCO2削減対策にはならない」を参照)それから森林吸収について
は、森林は全体としてはCO2の吸収量と排出量が釣り合っているので、CO2の
吸収源にはなり得ないと考えているからだ。若い木はCO2の吸収量の方が多い
が、老木はむしろ排出量の方が多い。ならば植林すれば良いではないかという考
え方もあるが、一方では伐採して建築物や家具の材料になったり、燃料として使
用され、やがて燃やされるか朽ちてCO2となって大気中に戻るので、植林して
も森林がCO2の吸収源となるかどうかは決められない。それから森林火災によ
って大規模に森林が失われたり、大気汚染や病害虫などにより大量の立ち枯れに
より森林の減少が起こることがある。森林をCO2の吸収源と扱うなら、これら
マイナス要素も同時にカウントする必要がある。ところが森林に対するCO2の
吸収量や排出量を測る手段や明確な計算根拠はない。だからこの面でも森林を
CO2の吸収源と扱うには無理があるのである。
だから、環境保護という観点で森林保護は重要なことではあるが、森林を吸収
源と扱う科学的根拠はない。根拠がないものをCO2削減のルールに含めること
は、CO2規制の抜け道にはなっても決して地球温暖化防止には役立たないので
ある。根拠なく国土が広く森林面積が大きな国が有利となり、森林面積が小さい
国が不利になるという不公平を生む。よって森林吸収は議定書から削除すべだと
考える。
「京都議定書」に定めた削減率はこれら2つの仕組みを盛り込むことを前提に
合意したものであるから、これらを除外するなら削減率は下げるべきものである。
各国の削減率を一定の率で低くするなど、次のボンでのCOP6再開会合で議論
されることを望みたい。
ヨウジ
*--------------------------------------------------------------------*
| Backup&Copy BCOPY / Shell&Menu SMENU / 地球温暖化対策Program CO2 |
| PC-VAN:CKG36422 e-mail:CKG36422@biglobe.ne.jp |
| NIFTY :BXC02020 e-mail:BXC02020@nifty.com or BXC02020@nifty.ne.jp |
| Home Page http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/ |
*--------------------------------------------------------------------*