AWC トゥウィンズ・1 九章 (3/3) (29/34)


        
#903/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (VLE     )  88/ 3/11  21:40  ( 38)
トゥウィンズ・1 九章  (3/3)  (29/34)
★内容
「博美。無理しないで、少し休んでろな。俺、ちょっと自分の部屋に行ってくる
から。」
「皆は?」
「それぞれ、自分の部屋に行って休んでる。お前も、ゆっくりと休んでな。」
「うん。」
 僕は、まだ少し眠かったので、ベッドに横になって、また少し眠った。

「おい、そろそろ起きろよ。」
 ふいに誰かに起こされた。よく見ると、健司が目の前に立っていた。
「あれ、健司。何だ? 一体どうした?」
 僕は、まだ眠かったので、半分寝ぼけたような声を出す。
「どうした。まだ眠いか?」
「ああ、ちょっとね。」
「もうそろそろ夕食の時間だってさ。」
「えっ? もうそんな時間なのか?」
「そう、もうそんな時間なんだ。」
 しばらくすると、夕食の準備が整って、マイア姫が呼びにきてくれた。
 四人で広間の方に行って、マイア姫やセレナ姫と一緒に六人で、お喋りしなが
らお食事。
 夕食後は、足慣らしのために、中庭を少し歩き回った。一人じゃ心配だからっ
て、健司が付いてきてくれたけど。
 一美と康司は、多分二人きりで過ごしてるんだろう。どこにも姿が見えない。
 ひたすら足慣らしをして、そろそろ疲れてきた頃、ちょうど足が痛み始めたの
で、健司と別れて部屋に引き上げ、お風呂に入った。
 お風呂から上がり、ねまきを着て、ベッドにもぐり込もうとした矢先、ようや
く、一美が帰ってきた。
「あら、博美、もう寝ちゃうの?」
「あ、あのなあ。何時だと思ってんだよ。そりゃ、遅くなった理由は判るけどさ。」
「ううん、そんなんじゃないのよ。ただね、気が付いたらこんな時間になってた
の。でも、康司くんて二人きりになると、全然態度が違っちゃうのね。なんか、
あがってるみたいでさ、結構可愛かったわよ。」
「可愛いのは判ったから、早くお風呂に入れや。汗臭いと康司に嫌われるぜ。」
「やだ、博美。そんなんじゃないって言ってるでしょ。」
「いいから早く入りな。僕はもう寝るからね。」
 僕はベッドにもぐり込むと、すぐ眠ってしまった。そのあと、一美がどうした
かは知らない。

−−−− 9章 終わり −−−−




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