長編 #2264の修正
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UT (帰途) 79 <インスター>おめでとうxxさん、これで貴方はこのハピエストランドへのフリー パスを手に入れられました。 取り合えず出口までお送りいたしましょう。 {光の菩薩界を出て、二人で四次元精霊界へ降りてゆく} 「インスターさん永い間ありがとうございました。 そうすると永遠に転生 を繰り返している我々人類の最終目的地というのはないのでしょうか。」 <インスター> 他を活かすもの、である人間がたどり着く処とは、この宇宙を作り、 地球を作りそして我々人間を作り、その総てを生かし切ろうとしている 根源なる想い、究極にある強烈なる想い、その根源なる神こそ我々人間 の最終目的地でありましょう。 我々全ての人間は皆、神への無限の道 を目指す永遠の旅人と言えるでしょう。 「究極を目指す永遠の旅人か・・、人間というものがとてもロマンチックに 思えてきました。」 「私は学生時代に人間の真理について考えました。 学生をしている四年の 内に自分なりの真理も見つけたいと考え続けました。」 「そして見つけだした結論が、人間とは努力する存在である、最善を目指し て無限に努力する姿こそ人間の最高の価値であると解りました。」 {パチパチパチ、インスターが拍手している} <インスター>素晴らしい良く解りましたね。 「ところが、大学を卒業し社会人に成ってからは少しずつその考えも変わっ てきました。 会社での仕事はどんなに頑張っても、成果が得られなけれ ば無意味でした。 どんなに努力しても、人の二倍、三倍働いても、収益 という結果が出なければ誰からも評価されません。 次第次第に結果主義 者となっていました。 会社では最高の努力に何の価値もなかったのです。 結果だけが評価さ れたのです。 そしてそれが当然と思うようになってくると、今度はその 経過は考えずに結果だけを求めるようになってきました。 結果だけを 求めるならその途中は楽な程良いと云うことになります。 楽して稼いだ 人が一番偉いと云うようになります。 どうやら私は大きな落とし穴に落 ち込んでいたようです。 昨今起きたバブル経済はこうした人の心理が引 き起こしたものなんですね。」 <インスター> さすがに良く気が付きましたね、その通りですね。 ギャンブルなん かがその顕著な例ですが、楽して稼いで幸せになった人は一人もおりま せん。 むしろ私には楽して成功した人は、その先に来るであろう結果 を予測すると、一番不幸な人に見えてしまいます。 「こちらに来て良かった・・・、私は人を活かす為に生まれたのであって収 益を上げる為に生まれたわけではなかったはずだ、なのに収益を上げるこ とで頭がいっぱいで、人を活かすのは二の次だったナー。 でもこの事を、いったいどれだけの人が解ってくれるだろう。 こんな 厳しいビジネス社会で、私ごときが、利益というのは人を活かしていく過 程で結果として与えられるものであって、それ自体を目標として追いかけ るものではないと云うことを話したとして、どれだけの人に伝わるだろう」 {突然守護霊が又現れた} <守護霊>自分を信じなさい、xxさん。 貴方が不安を感じた瞬間こうして私 は貴方と離れた存在になってしまいます。 人間一人の力は偉大なので す。 人が根源なる神により作られた存在であるならば、その一人の人 間の影響力も又無限です。 二〇〇〇年前イスラエルの地で愛の教えを 説いたキリストは、未だに一〇億人以上の人の人生に強い影響を与え続 けているではありませんか。 貴方の蒔いた種により一人の人が幸せに 成ったら、今度はその幸せに成った人が又その周りにいる人にプラスの 影響を与えていきます。 こうして貴方の蒔いた幸せの種は永遠に働き 続けるのです、自分一人の力を過小評価しては成りません。 貴方の発 見した、最高の価値である最善の努力を続けるのです。 {ニッコリと笑いながら} 「アッ、なんだ僕の学生時代に急に浮かんだ『人間の尊さとはその結果に現 れるのではなく、ベストを尽くすその行為にある』と云うあの時の考えは、 あれは貴方がくれたインスピレーションだったんですね」 <守護霊>私の考えは貴方の考え、貴方が受けたインスピレーションは元々貴方 自身の過去の記憶なのです。 「今の人達の九九.九%はみんな自分のために働いています、自分の地位や 名誉を得るために必死で自己実現を目指しています。 そんな人達に人の 利益の為に働きなさいと云って、自分の事ばかり考えているから苦しいの ですよと云って、果たして伝わるでしょうか」 <守護霊>私が活躍した明治維新の前は、世界に類を見ない二〇〇年以上も永い 平和が続いている時代でした。 当時の人々にとってはそんな永遠とも 感じられた永い安定政権であった徳川幕府が倒れると云った発想を持つ 人は皆無でした。 それがほんの一握りの、世の中をもっと良くしたい、 このままでは日本は滅びると悟ったほんの一握りの人のキチガイのよう な念いが、そんな倒れるはずもない幕府という巨木を倒してしまいまし た。 今の時代と何等変わることはなかったのです、その当時の九九.九 %の人も皆自分の保身の為に生きていました。 私は日本の国を救うためそんな時期に生まれ、そして見事救国運動を 成功させました。 吉田松陰にしろ坂本龍馬にしろ本人達でさえ幕府が 倒れるなどとは思ってもいなかったのです。 ただただこのままではい けない、より良い日本を作るのだと云った前向きの気狂いのような念い があっただけなのです。 そして今回貴方は天変地異による大混乱の世界を救うために、救世運 動本番に我々魂の兄弟の代表として、太陽の国、二一世紀の聖地日本に 生まれたのです。 <インスター> この世を良くしたいという正義の念いは、根源なるものに繋がるたっ た一本の細い細い唯一の道です。 自分が根源なる者の分身として、そ のしもべとして今あることを思い出しなさい、自分にはその根源なる者 と同じ能力が備わっていることを自覚しなさい。 人を活かそうとする 者には、根源なる者からの偉大な他力の力が与えられます。 人には皆それぞれいろんな夢があり、それぞれに自分の目標を持って おります、そしてその目標を達成する人と達成できない人がいます。 その両者を分けるものはいったい何でしょうか、それはその目標達成に 協力者が現れるか妨害者が現れるかに依ると云えるでしょう。 人の為 におこなう行為には協力者が現れるのは当然でしょう。 自分を守ろう とする想いを出せば相手も自らを守ろうとするから、他人は必然的に妨 害者となります。 自分が伸びようと斜めに伸びれば必ず回りとぶつか り妨害されます。 人が唯一無限に伸び続けられる道が真上の方向、即 ち神に通じる細い細い一本の王道なのです。 貴方が信じて行う、より多くの人を活かし切ろうとする救世運動は、 必ず成功するでしょう。 貴方が増上慢にならない限り、成功以外の結 果はないのです。 良き行為をおこなえば良き結果がもたらされるのです。 これはコップに入れた水が、コップを傾けたとき床にこぼれ落ちるのと 同じくらいに明白なことなのです。 もう結果が見えているのです。 {崖が見えてきた} 「インスターさん守護霊さん、どうもありがとうございました、もう大丈夫、 吹っ切れました。 やります今日から、生まれ変わります。」 {守護霊思わず笑う} <インスター> 此処は生まれ変わりの崖です。 この崖下に飛び込めば貴方は元の自 分の世界へ帰れます。 「エー生まれ変わりの崖ですか、それにしても又ずいぶん深い谷底ですね。 こんな崖から飛び降りろとでも云うのですか」 {守護霊の方をちらっと見て諦める} 「判りましたよ、判りました、飛び込みます、決心の程を見せろと云うこと ですね、過去の自分を抹殺しろと云うことなんですよね」 <守護霊>飛び込む場所を間違えないように、よおく下を覗き込んで見て下さい、 もと来た自分の家を探すつもりで、・・・そしたら見えてきます、貴方 の家が、貴方の部屋が・・・。 「あっ、見えてきました。 此処から飛び込んだら今度はどうやったら貴方 と会えるのですか?」 <守護霊>貴方はもう何時でも何処にいても私とは一体です。 今後二四時間貴 方が眠っているときも私は貴方を見守っています。 只どうしてもどう しても貴方が守らなければならない事があります。 決して うぬぼれては成りません 人を裁いてはいけません 人を妬んでは成りません 必ずこの事を守って下さい。 万一そんな心が起きた時には直ちに反省に入ることです。 こんな心のままに私に助を求めた時には、助に来るのは、いや応援に来 るのは、あの暗い地獄の住人です。 こんな心を発した時には私とのコ ンタクトは取れなくなることを覚えて於いて下さい。 それが思考世界 を統べる波長同通の法則なのです。 <インスター> それでは、貴方の本当の人生修行の旅へ行ってらっしゃい。 {深い深い谷底へ、自分の新たなる冒険の旅に向けて飛び込んだ} ・ ・ ・ (あとがき) 人は誰でも長所と短所を持っております。 この三次元現世ではその長所をも っとも良く発揮できた方が成功者となってゆくのでしょう。 しかしながらその 魂に注目したときには、人生とはその短所の克服の場であるという側面が見えて 参ります。 魂を物質的に表現してみれば、長所とは魂の飛び出した部分であり、 短所とは窪みにあたるでしょう。 魂の欠落部分である凹みをそのままにして長 所だけを伸ばすならば、ちょうど子供の頃に食べた砂糖菓子の金平糖のようなギ ザギザの魂になるでしょう。 そんなギザギザの魂が自分の人生を吹き抜けてい った時には、そんな砂塵混じりの風に吹かれた周りの方々が心地よいはずはあり ません。 魂の理想的な形が今回のタイトルである満月です。 魂修行とは自分の欠点の克服の旅であります。 自分のカルマの刈り取りが転生し再び生まれ変わってくる目的なのです。 ならば失敗を恐れては成りません、その失敗の中にこそ貴方の今回生まれてき た理由である克服すべき問題が隠されているのです。 平穏無事な安定した天国 からわざわざ出てくる理由を考えてみて下さい。 自分の欠点から目をそらせて は成りません。 この物語が貴方の真の欠点克服の人生へのきっかけになったな ら、作者としてその喜びにまさるものはありません。 人間としての理想的な満月のようなまん丸な魂となった主人公は、人間として の究極の目標である、太陽のような光輝く与えきりの魂となるべく、次なる修行 の道へと入っていきます。 次編をご期待下さい。 今貴方が苦しみの最中にあるならば、謙虚にその原因を自らの内に問い、苦し みからの出口は探さず、その迷路に迷い込む原因となった自らの欠陥を、真正面 から取り組み発見されますことを祈り、あとがきとさせて頂きます。 一九九三年六月一九日 悩味 喰
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