#3616/3652 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 25/09/14 19:42 ( 28)
ミステリじゃないと言う勿れ 永山
★内容
朝霧さんの粗筋。
書かれた分だけでは何とも言えないところがありますが……。
「本作はミステリです!」と看板を掲げるからには、とりあえず、「提示された謎を
読者が解くことが可能である」という雰囲気が必要だと思います。実際には論理的に解
けないのだとしても、少なくとも読者が推理を楽しむための材料が作中に示されてお
り、「真相は何だろう?」と頭を悩ませつつ物語の先行きを追っていく、というスタイ
ルになっていることがエンタテインメントとしてのミステリの有り様かと。
で、粗筋にはその辺りの詳細が記されていないので、最初に述べた通り何とも言えな
いのですが(^^;、仮に推理するための材料はある程度描かれているものとして。
真相が、一般的なミステリに比べると突拍子もないタイプに分類されると思いますの
で、一般的なミステリ作品の枠組みで解決されるものと信じていた読者は、裏切られ
た!って気持ちになるかもしれません。逆に言えば、そういった想定される不満を抑え
込めるだけの手掛かりを提示できるかどうかが鍵になるかと。説得力、納得感と言い換
えていいかも。
あと、てんかんの発作は胎内の世界においては何に該当するのかとか、釣りにはいか
なる深い意味が込めれているのかといった細かい点にも、答を用意しておくのがいいか
と思います。「人間の世界らしく描いてきたけれども、実は胎内でのことでした」をや
るからには、細部に気を配って、納得感を高めるのが重要になるんじゃないかと感じま
した。
蛇足になりますが、私の個人的な好みを言えば、「すべて人間の世界における人間同
士のやり取りでした」で終始するのがいいかなあ。御作の粗筋だと、犯人は狂信的な理
由・普通なら殺人の動機にはならない理由で、六人の中から四人を処分し、二人だけ残
すことに取り憑かれていた、みたいな。
犯人は胎内に準えられる空間を人工的に構築し、そこに何も知らせずに六人を放り込
んだあと、彼ら彼女らの取る行動によって命の選別をしていく、とか。
ではでは。
#3617/3652 ◇フレッシュボイス2 *** コメント #3616 ***
★タイトル (sab ) 25/09/14 23:05 ( 14)
永山さん、コメントありがとうございます。
★内容
ミステリーというなら、解けるヒントを提示しておかないとダメという事ですね。
たとえ、「実は胎内」というオチにがっかりしたとしても。
だとしたら、作中で、湖の湖水が羊水の様に見えた、
とか、ボートを係留しているロープが臍の緒の様に見えた、とか、
ちらちらヒントを書けばいいのかも知れないですね。
「もしかしてここは胎内?」と読者にヒントを与えればいいのですね。
しかし、胎児が意識を持つという事はありえませんから(本当は胎児も意識を
持つかも知れないが)、結局は、母胎の主である母親が脳で思った事、としないと
おかしいですよね。
母が思った事が胎児に伝わった、というのもおかしいし。
となると、母がミステリーマニアで、「実は胎内」という小説を書こうと思っていた、
というぐらいのオチにしないと、おかしい、という事ですかね。
なんか、「妊娠カレンダー」の様になってしまいますが。
ではまた。