AWC 茶信号   永山



#5490/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  09/05/12  20:10  ( 22)
茶信号   永山
★内容
 守屋さん、お久しぶりです。PCが復活したようで、よかった。
 「レイン・フォール」、私は映画も原作も観ていないのですが、作者に物凄
く好意的な立場に立つとすれば――元CIA局員だからこそ、本当のことが書
けない。あるいは、あからさまな嘘を大きく描いておき、小さいが、ばらして
はいけないような真実を紛れ込ませた、とか。ないか(笑)。
 推理作家は、作中の殺人トリックが実際には不可能だったとしても、「現実
に悪用されるのを予防するため、嘘を交えた」と、苦しいながらも言い訳でき
ますけど(汗)。

 教育テレビの落語を予約録画するついでに、その直前に放送の「言葉おじさ
ん」も録ったのですが、そこで「茶色はどうして緑じゃないのか」という疑問
が紹介されて、一瞬、意味が飲み込めず。
 茶色がお茶の色ならば、今で言うところの緑色が茶色じゃないのか、という
意味でした。これを瞬時に理解できなかったのは、思い込みというか習慣て、
ある意味、恐ろしいなと。
 ちなみに、どうして茶色を茶色と呼ぶようになったのかというと……室町時
代の頃、庶民が飲むお茶は緑茶ではなく番茶が一般的だったからとか、室町時
代の頃から茶の葉の煎じ汁による染め物が使われ出したからとか、いくつか説
があるそうで。その上、緑系の色も茶色と呼ぶことがあったらしく、ややこし
い。

 ではでは。




#5494/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ    *** コメント #5490 ***
★タイトル (mor     )  09/05/14  12:58  ( 37)
嘘とフィクション・守屋
★内容
 嘘と現実(事実)のバランスは難しいもの。すべての小説家にとって、永遠の課題か
もしれません。
 もちろん、フィクションはすべて嘘でも構わないわけですが、呪文を唱えれば魔法が
発動する話だって、リンゴは木から落ちるし、花も咲けば実も成る。基本的な知識・常
識を裏切る話では、読者がついていけませんしねえ。

>「レイン・フォール」
>元CIA局員だからこそ、本当のことが書けない。

 そういう解釈もしようとしたのですが、作者の発想のことごとくが、あまりにも知ら
なさすぎるせいだとしか思えないのです。日本のこともですが、それ以上に現場のこと
を知らないで書いたのでないか、と。
 現場の苦労をわかっていないというより、手続きを知らないから書けなかったっぽい
というか。元CIA局員でも、人事部にいたとか、経理マンだったとか、モニタの監視
役だったとか、そういう経歴ではないのかなあと想像しました。
 あくまでも、映画を観ただけの印象なのですが。

>あるいは、あからさまな嘘を大きく描いておき、小さいが、ばらしてはいけないような
真実を紛れ込ませた、とか。

 逆です。粗筋ではありそうなストーリーなのに、個々のシーンや背景、小道具があり
えねー! の連続で……。
 主人公が騙されていたと悟るシーンでは、CIA日本支部のとあるドアを空けると、
デスクにその人物のネームプレートがでーん、と。アリエネー! 偽名くらい使うだ
ろ! と心の中で叫びましたよ。
 この程度で観客を驚かせ得ると脚本家やスタッフが考えたのだとしたら、すごく馬鹿
にされたような気がします。第一、CIAの警備はどうなってるんだというツッコミも
大きかったですが。

> 推理作家は、作中の殺人トリックが実際には不可能だったとしても、「現実に悪用さ
れるのを予防するため、嘘を交えた」と、苦しいながらも言い訳できますけど(汗)。

 でも、そうする作家もいるみたいですよ。
 医師で大学教授の作家が、現実には失敗するようにと思って嘘の手順を2個書いてお
いたら、同業者が「専門外なのに、よく知っていたね」と賞賛の電話をかけてきたと
か。青くなったとエッセイに書いていました。その作家の学生時代とは薬の作用が変わ
っていたらしいです。




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