#4377/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 07/08/24 09:49 ( 82)
感想レス二つ 永山
★内容
守屋さん、拙作二編を読んでくださり、ありがとうございます。
貴重なご意見・ご指摘が並んでおり、その点にも感謝します。今後の創作に
活かしていきます(一つ一つにお礼を記すと冗長になりかねないため、まとめ
ての謝辞で失礼をば)。
また、守屋さんの作品を読み、読了コメント(感想)を書く折には、ご希望
に添えるように努めます。
感想レス>『お題>鍵>入れ換え』 ※ネタバレ注意
「うちの女性」と書いたのは、男性作家なんだから男性ファンよりも女性フ
ァンがいると言われた方が喜ぶ(ガードが下がる)だろう、と刑事があわよく
ばの計算を働かせて……のつもりでしたが、何の説明もしていませんでした。
それに自然・不自然を考慮すれば、やはり「うちの女性」は不自然に思えて
きました。訂正の予定。
「刑事コロンボ」を連想させるというのは、素直に嬉しいです。
飛井田刑事のネーミングはピーター・フォークのピーターをもじったもので、
作品の形式も「コロンボ」を意識しています。
ミステリにおける毒。
これは、多くのミステリ作家にとって悩みどころではないでしょうか。
一種の慣例と割り切り、実際とは違うが型にはまった描き方でいい、いやミ
ステリなんだから現実と異なることを書くのは許されない、厳密に描かねば、
という二つの態度があるのが現状だと思います。そして恐らく、前者が圧倒的
多数かと。
慣例を逆手に取ったパターンもありますよね。たとえば、青酸カリで即死し
たように思われたが、実はそれよりもずっと以前に与えられた別の毒物が効果
を発揮したため絶命した、とか。
個人的には、現実路線と様式路線(様式美とは言いづらい)の二つを敷き、
書いて行くのが現状に即しているかな、と考えています。問題解消につながら
ないのが大きなネックですが。
ペンについて。
漠然とキャップレスの万年筆をイメージして書きましたが、指摘を受けて調
べてみると、キャップレス万年筆のペン先って想像していたほどは出ないよう
で。ペン先が見え、かつインク漏れはしないのは衝撃で壊れたためとしても、
「ペン先が歪み」は苦しいか。orz それ以前に、傷口にインクが残る可能性大
ということに今更ながら気付いた……。いっそ、インクの切れたペンをそのま
ま持ち歩いていたことにした方が、まだすっきりするかも?
汚れ云々は視覚イメージをちょっと意識して、筆が滑りました。普通、拭え
ば表面上はきれいになる素材でできている物だし、確かに、拭っておくのが当
然です。
構成について。
今回の指摘を受けるまで、本作の犯人のポリシーが読者に深い余韻を与える
かもしれないなんて考えは、頭に全くなかったです。むしろ、異常なポリシー
だから冒頭で明かしておかないと納得されないかも?と考えた結果でして。
余韻を与えることを意図して構成するなら、その異常さを最後に明かしても
読者に納得してもらえるよう、書き方に工夫を凝らしたとは思いますが……ほ
んと、前述の通り、構想および執筆の段階では思いも寄りませんでした。
感想レス>『お題>リドルストーリー>虎を右に』
表記関係。
「わし」は、王が権威をちらつかせようとするときに、つい使う場合がある、
ぐらいの気持ちで書きましたが、統一した方がいいかしらん。
「うつ」は、調べてみると、辞書では矢も弾も「撃つ」でよしとされていま
すが、言われてみれば「射つ」の方が感じが出そう。「射る」ならより明瞭に
なるかな。
「何用」は使い方を間違ってしまいました。ニュアンスの明確な定義はされ
ていないようですが、実際に用いる場合、守屋さんの書かれた通りだと思いま
す。
周囲の様子・風景等の描写。
ミステリ書きとして叙述トリックを用いるときのみ、その手の描写が際立っ
て少ないと、仕掛けがばれやすくなるのではないかとの考えから、普段から意
図的に少なくしています。
……が、そればかりでは上達しない気もする。皆さんの感想を参考に、少し
ずつでも描くように努めているのが現状です。
作中の国について、具体的な説明は一切していないはず。地球とは異なる惑
星での物語かもしれない。だから地球での国だの国王だのしきたりだの、その
他実情と多少の違いがあっても、問題ないっ!――と言い切りたい誘惑に駆ら
れますが(笑)、それはやはり逃げ口上。
ご指摘、ありがとうございます。本作はそのままにしておきますが、今後、
王国や中世を舞台にした作品を書くときは、これを念頭に置き、糧にすると同
時に、よく調べてから取り掛かります。
最後に繰り返しになりますが、ありがとうございました。
ではでは。
#4380/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ *** コメント #4377 ***
★タイトル (mor ) 07/08/25 15:45 ( 53)
感想レスへのレス・守屋
★内容
では、こちらもまとめまして。
> 飛井田刑事のネーミングはピーター・フォークのピーターをもじったもので、作品の
形式も「コロンボ」を意識しています。
そうだったのですか。なにかのもじりだろうとは思いましたが、ピーターだとはわか
りませんでした。
「コロンボ」は本国よりも日本での人気が高いそうです。「別れのワイン」とか。
自分も好きなのですよ。犯人の一瞬の油断。ぽろりと言った一言。それがブーメラン
のように戻ってきて自分を追い詰める……。
自分のイチオシは「忘れられたスター」。最後がすごく悲しかったです。
> ミステリにおける毒。
これは、多くのミステリ作家にとって悩みどころではないでしょうか。
確かに。小説にはテンポも必要で、リアルにばかりしてもしょうがないというのは、
自分としてもわかります。しかし、倒れて即死するばかりではワンパタすぎます。
処理の難しいもののひとつですね。
>キャップレス万年筆
マルチペンじゃないですよね。写真を見ると、ペン先が万年筆だあ……。
「ありえません」と書いたことを撤回します。すみませんでした。知らなかったので
す。
というか、知らなかった自分に驚いています。恥かしながら、実は文房具が大好きな
のです。カタログも集めています。
各種揃えている筆記用具の中でも、とりわけ万年筆は好きなもののひとつでして、い
つか書こうと温めているネタもあります。キャップレスがあるなんて、マジで知りませ
んでした。
書き込み前に万年筆特集のあった雑誌を広げて確かめたし、大手書店で万年筆の解説
本もチェックしたので、まさか載っていなかったとは。びっくりです、本当に。
なぜか、ネットで調べるというのは思いつきませんでした。アナログなものだからで
しょうか? 自分の中では別物として認識されているからでしょうか?
反省しました。今後は注意します。すみませんでした。
ただ、やっぱり汚れを拭いてないのはどうかな、と思うのですが。負け惜しみみたい
で苦しいのですが、鑑識が調べればばれることですし、最後は潔く認めたほうが犯人の
性格を浮かび上がらせて、余韻を残すのでは……。
>表記
複数、通用していることもありますし、小説にだけ一般的な用法もあります。自分で
も書いていて、どっちだったかなと悩むことはたびたび。難しいですね、こういうの
も。
>今後、王国や中世を舞台にした作品を書くときは
自分も絶対正しい、と確信しての感想ではありません。人それぞれです。しかし、こ
う読んだ読者もいるということをお伝えするのは、作者、読者の双方に、マイナスには
ならないだろうと考えています。
永山さんには非常に期待していますので、今後、パワーアップした作品をどんどん発
表していただきたいと思っています。