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★タイトル (CKG ) 98/11/ 1 11:29 ( 50)
@コラムbT 自由貿易50%法 ヨウジ
★内容
大分前から考えていたことですが
完全な自由貿易にすると経済的には国境がなくなるわけで
これを繰り返して行くと強い弱いの関係がはっきりして行き
一方が他方を淘汰するという現象が起きます。
負けた国の業界は不況となり失業者で溢れます。
国によってはほとんどの分野で敗退して
経済的に他国に乗っ取られるという結果にもなるでしょう。
ところが国とは独立した政治体制のもと成り立っているので
政治と経済とがちぐはぐになり様々な問題が起こってきます。
国には地理的民族的にまったく異なる事情があるのですから
それをまったく無視して
完全な自由貿易にしようという考え方が間違っていると思います。
しかし、だからと言って
それぞれの国がまったく孤立した経済を営むのでは
色々不都合や不便な面も出てくるでしょう。
そこで私は原則自由貿易なのですが
ある分野で輸入が50%を超えたら
それ以上の輸入については関税を掛ける等
何らかの輸入制限をして国内産業を保護することができるという
国際法を作れば良いのではないかと思います。
これが自由貿易50%法です。
それぞれの国にはそれぞれの国の事情に応じた法律があります。
貨幣価値や物価や生活も違います。
貿易摩擦は絶対に避けられません。
自由とは自由なのですから
必ずアンバランスが生じ貿易摩擦が起こります。
その度に他国に文句を言われ内政に干渉されたのではたまりません。
完全な自由貿易を目差すこと自体に問題があります。
今回の株価の暴落で始まったアジアの経済危機も
経済のグローバル化に伴って必然的に起こった現象です。
こういう経済を営む限り世界経済の不安定さは避けられません。
つまりこれは規制緩和をして自由にするだけでは
問題が解決しないことを示しています。
却って新たな深刻な問題が起こって来ます。
経済が完全に自由化できるのは
政治的にも融合した場合です。
国境がある限り経済を完全に自由にすることはできないのです。
そしてまたそんなに大きな国も存在不可能です。
ヨウジ
P.S.日本は自由貿易の結果農業が敗退し食料自給率が30数%まで下がって
しまいました。石油等のエネルギー源の確保と同様、国の安全保障上大
きな問題となっています。この面でも自由だけでは解決できないのです。
注】この文書は 98.01.31 CIARI/3/1 チアリ広場に私自身が掲載したものと同一
です。10カ月が経過しても現在の認識と変わりがないため、あえて書き直
さず、そのまま再掲載しました。