AWC 三宮晴樹とその友人達(37)           ハロルド


        
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★タイトル (GSA     )  98/ 5/26   0:16  ( 28)
三宮晴樹とその友人達(37)           ハロルド
★内容
 晴樹は、学校の帰りに電気屋の前を通ると、ショーウィンドウのテレビが若乃花
優勝のニュースを報じているのを見た。
<もしかすると必要になるかもしれないな>晴樹は考えた。
 晴樹はその電気屋に入って、ヘッドホンを探し出した。
<なるべくなら、耳を覆って防音が効くのがいいんだけど>

 その日の夕方、皆世はテレビのスポーツニュースの特別番組で、若乃花が曙に押
し出されそうになりながらも土俵際で踏み止まるシーンを観ていた。
「お兄ちゃんも横綱昇進か」皆世は呟いた。「ああいうところを見ると、私も頑張
らなきゃって思うよね!」
 そこへ妹の友世がやってきた。
「お姉ちゃんなら頑張れば、その努力が実るわよ、きっと」
「本当にそう思う?」
「大丈夫」友世は励ました。「若乃花だって頑張ったから、弟に続いて横綱になれ
たんだもん」
「確かにね」
「だからお姉ちゃんも頑張って女を磨けば、妹の私みたいに男の子から相手にされ
るようになるって」
 二人は笑った。

 姉妹喧嘩が始まったのはその直後だった。皆世が友世を追いかけ回し、友世が晴
樹の部屋に逃げ込んでドアの錠をかけた。
「ここを開けなさい!」皆世がドアを強く叩きだした。
「何で怒られなきゃいけないの!」友世は自室で勉強していた晴樹の方を向いた。
「当分かくまってね」
 姉妹はドア越しにお互いを罵り合った。晴樹は、予め用意していたヘッドホンを
耳に当てて再び勉強の続きを始めた。
                                                              (98/05/25)




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