AWC 退屈の剣  小説      (易経)


        
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★タイトル (UYG     )  94/ 6/24  10:53  ( 81)
退屈の剣  小説      (易経)
★内容

             退屈の剣 / 始まりの剣

                        (易経)作

  春うらら、らんららんで気分が良い。
上を見れば深い青、雲がクッキリ浮き出ている、作り物のようで何だか恐い気もする。
 どれだけ歩いたのだ、振り返ると今歩いてきた道が絵の景色のごとくに続き、
そも先は針の先ほども無い、前を見ればこれも同じなのである。
/
 「退屈」
 赤毛の美少女リンである。
本当は見かけより若くないのだが、外見が十四、五歳のそれであるからしかたない、
今年で二十五才の少女とは言いにくい歳だ。
 肩までの赤毛を右手で遊び、肩から下げた赤のマントを左手でばたばたさせている。
歳さえ気にしなければ可愛い仕草ではある。
 「そのマントをばたばたさせるのを止めろ、空でも飛ぶ気か?」
 リンの斜め後ろを歩くのはアージだ。
背はリンより頭一つ高い、土色のマントに皮鎧、剣は腰には無い、何時も背中に斜めに
なっている。
 リンのマントのばたばたは今だに激しい、今度は両手でリズム良く風をかく。
「息切らして楽しいか?!」、とアージは言いたいのだが、
リンの性格からして逆効果なのはよーく知っている、。
 ほっといても疲れたら止めるのだ、それにぽかぽか陽気に調度良い風もくる事だし。
/
 リンは、盗賊であった。
 盗賊は奴隷商人からよく子供を買う、自分の技のすべてを子供の伝え、
老後はその子供に養ってもらうなんて事を考えるのである、だが、
大体はその子供にも捨てられる。
 リンは大盗賊ギルに買われた、ギルは女盗賊である。
ギルは厳しい女性だった。
 リンはギルからいろいろな技や格闘技を教わった、
辛い日々だったが振り返って考えると、リンは愛されていた。
 リンが十八才の秋、ギルは死んだ。
病名も分からない病気である、苦しむ間のない死だった。
 「旅に出なさい、盗賊にはならないで」
ギルの最後の言葉である。
 埋葬前、リンは初めてギルの体を見た。
何故かギルは生前、自分の体を人に見せる事はなかったのだ。
 リンは声を出して泣いた、それは女の体とは思えないほどむごかった。
、下腹は全体に焼きごてを当てられたあとが痛々しかった、「拷問」、
そんな言葉が頭の内側で鳴っていた。
 この体が男を近ずけなかったのだと知ったからだ。
リンは彼女を土に返した、森の木々が墓標代わりだ。
二人は人里はなれた森の中の尚に住んでいたのだ、
 リンを盗賊の世界に近ずけたくなかったのだ。
、翌日、ギルが何時も着ていたマントと皮の胸あてを身につけ旅に出た。
/

 リンがアージと知り合ったのは、旅に出て二日後の事だ、。
リンは獣道を一日登り、半日降りた。
 そして町に繋がる山道に出た。
山道に汚い少年が裸足でいた、
 「私は、誰ですか」
この山道を来たリンにたずねてきた、リンが知るはずはない。
 「知るわけ無いでしょ、、、私と来る?、迷子なんでしょ」
 ギルが私に少年を会わせた、一瞬だが思った、思えたのだ。
これがリンとアージの出会いである。
 アージは未だに記憶喪失であるが、名前と歳だけは分かった。
村が山道の近くにあったので、リンがそこの占い師に見てもらったのだ。
 裏表の無い顔の老婆は、二つに折れた背中を頭より上に出し、
胡座をしている。
 老婆の顔を平たく写した水晶玉の中心に霧がかかっている。
それはリンにも確認できるモノだ。
 「んー、この少年の名前はアージじゃな、歳は十五ぐらいか?、
 この少年には未来が無い、過去も見えない、不思議な少年じゃ」
リンは占を信じてはいない、ただ老婆を信じたのだ。
 「お嬢さん、その少年と行くのかい、、」
 婆さんとは思えない甲高い声で、リンを驚かせた。
占いの婆さんが、暗い顔になっている。
意味ありげな顔であるが、しわくちゃな顔なのだ、目としわの区別もない。
だから表情は無い、何となくである。
  「運命かもしれん、二人旅も良いじゃろう、なー少年よ」
六年も前の出来事である。

 現在二人は、、、、
         ?/////








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