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The Last War 6 − 2 Marchin Muller
★内容
二
西暦二0二四年 五月九日一0時三0分 “バルカンの嵐”作戦が発令された。
「我々ジェットエンジェルスの目的はクロアチアの侵攻をくい止める事だ」
ラング大尉はいつになく緊張感を漂わせている。
「クロアチア政府は何か発表していますか?」
「政府はこの侵攻自体を否定している、攻撃は非合法軍事組織によるもので政府
は何ら関与していないと」
「ユーゴ軍は我々の味方なのですか」
「ユーゴ軍に攻撃される可能性はある。そのときは反撃する事。我々は中立の立
場という事だ」
「攻撃目標と侵入経路、それから現在の兵器の配備状況は」
「地図を使って説明しよう」
クロアチアの侵攻を止めるために ジェットエンジェルスは出動した。初期段階
での地上部隊の投入は見送られた。アドリア海からクロアチアの制圧を行うべく空
母起動部隊がアメリカ東海岸の基地から派遣された。
『ユーゴ軍とギリシャ軍との戦闘を下にみながら、目標のクロアチアの前線を叩
く……』 ジェットの轟音を子守歌のように聞きながらそんな事を考えていた。
「ジェニファー、どうしたの?」
誰かが呼んでいる。
「なぜ、こんな事になったの、 ギリシャ軍は我々の味方でしょう? なのに何
故?…攻撃されているのを放置しておくの…」
私のたわいない質問にラング大尉が答えた。
「我々が手を出すと話がややこしくなるだけだ 地上軍に任せよう」
「 …… 」 ただでさせ訳が分からないのに……。 なんだか嫌な予感がする。
十三時二十分 戦場を飛び越えボスニア国境に近づいた。
「目標発見!」さとみが叫んだ。
「一時の方向に装甲車両発見」浩子が報告した。同時にコナーが戦闘機を発見し
た。
「上方一二時の方向に戦闘機一機発見、速度マッハ二予定接触時間三0秒後、い
え三機です」
「レイリー中尉、ジョーンズ少尉と降下して地上車両を攻撃しろ、他は敵戦闘機
を追跡する」
「了解」
私は中尉の右後ろに付いて降下した。誘導爆撃の準備を始めた。
「目標装甲車、照準固定」
「発射!」
誘導爆弾は装甲車に命中、爆発し、粉々になった。
まだ、戦闘車両が残っている。反転して二0mmガトリング砲でこれを撃破する。
「地上からのミサイルを確認」
スティンガー改造型の誘導ミサイルだ、携帯のミサイルで射程は短いが命中率は
高い。
「複数のミサイルを確認、フレア射出!」
反転、降下してミサイルを回避する。再び戦闘車両に照準を合わせる。
ドドドドドドドオ ガトリング砲が爆音をあげる。
戦闘車両を数台を撃破した。
「中尉、こちらの地上部隊は撃破完了しました」
「 …… 」
「中尉!」
「ミサイル回避中 ヒュー」
次々とミサイルが森の中から飛んでくる。
「対空ミサイルは切りが無いわね、そろそろ引きどきね」
「ラング大尉」
クロアチアの戦闘機とのバトルで ミグ21とF-4Eを一機づつ撃破した。
クロアチア側はこんなに豊富に兵器を持っているなんて予想していなかった。
「レーダー照射を確認!」
帰還途中でユーゴ防空軍/RViPVO/のミグ29の攻撃を受けた。
チャフ、フレアは使いきっていた。
「ミサイル探知 ユーゴ軍の……」
ユーゴ軍のミサイルが発射された。
反撃出来ないこれではただ逃げ回るだけだ。
一五時二〇分
ジョーンズとコナーの二機が撃墜されるた。脱出し、パラシュート降下していた。
しかし、二人はユーゴ兵に捕まってしまう。
帰投したラング中尉は捕縛された部下を救出するべく奔走するが、ジェットエ
ンジェルスの被害は多大であった。二機は再生不能となり、再出撃できるのは二機
だけであった。ラングに取って戦況はいつになく不利であった。
三
二二時五〇分 暗い倉庫の中、ジェーン コナー少尉と私はロープで縛られてい
る。
「ジェーン 大丈夫?」
「もうたくさん!」
そのとき金属製の扉が開き、男がひとり入ってきた。
「私はアメリカ人よ!すぐに解放しなさい! 私たちに何かあったらアメリカが
放っておかないわよ!」
「 ……… 」 何を言っているのか分からない。たぶん、セルビア語だろう。
「へへへ」
「いやーー やめてぇーー」
ハァハァ ハア ……
「いゃぁ……」
【続く】