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★タイトル (CKG ) 93/11/ 4 12:10 ( 39)
●『続・権力の陰謀』 弱みに付け込んだ権力の陰謀 ヨウジ
★内容
帝都はまず、某かの理由があり信一が邪魔だと判断した。しかし、採用してし
まったものはまともな方法では葬れない。そこで、罠や数々のトリックを仕掛け
、徹底的に信一を虐待した。組織的な虐めが最高度に達していた公害対策局で、
それを指揮していた若山課長はこう言っていた。
「お前のことを徹底的に調べたんだ」
つまり、何か信一の弱みを見付けた。攻撃材料を見付けたことを暗に言っていた
のだ。その一つが「信一はノイローゼになったことがある」だったのかも知れな
い。若山課長はまた別のときにこうも言っていた。
「お前あれがなかったらね」
は、もしかするとそのことだったのかも知れない。だが信一にはもう10年近く
も前に解決済みのこと。日本ではこの病気を異常なまでに偏見視するのではない
かと言うことをそれから十数年先に知った。ノイローゼとは神経衰弱。つまり、
体を使い過ぎて体のどこかを患うように、神経(気)を使い過ぎて神経が疲労し
過ぎた状態だ。弱った神経を元に戻すには、しばらく神経を使わないようにする
こと。そうなった環境から離れ、疲れを癒すこと。人間は多かれ少なかれ心に傷
や疲れを負う。そういう一種のストレスを解消するため、酒を飲んだり、スポー
ツをしたり、旅行へ行って気晴らしをする。これだけ沢山の人がいて、色々な条
件、色々なことがあるのだから、一生に渡っては健康を保てない人も出て来るだ
ろう。思春期の精神的に一番不安定な時期にそれを経験した一人が信一だった。
権力が邪魔者排除のために、そんな昔の不幸な経験をほじくり出し、差別の口
実にしてきたとしたら、それは許せない。あんな酷い虐めを2年余に渡って行い
、常識的で健康で真面目な青年を失意のどん底に叩き込んだ。その上、退職後も
立ち直ろうとやっとの思いで生きていた一人の人間を罪人扱い、気違い扱いし、
社会生活を徹底的に妨害した。帝都警察・帝都消防・他県の警察・消防までが結
託して。もし、帝都が本当にその理由で信一を追い出したのなら、何故退職後ま
でも虐め回し、一方で過剰な程の自己防衛をする必要があったか。その場合には
帝都には弱みなどなかったはずではないか。
これはどう見ても善良な人間の弱みに付け込んだ、権力の陰謀と言わねばなら
ない。虐め潰しても実利のないはずの、だから権力の独占の維持・拡張のための
、結束力強化のための、権力自身のための訓練と言わねばならない。人を人とも
思わぬ、人権無視の悪辣な『権力の陰謀』。
ヨウジ