#400/1336 短編
★タイトル (XEF ) 95/ 2/14 2:18 ( 40)
調書 香奈代
★内容
「だから、さ」俺じゃないんだよ刑事サン。
タバコ一本くれる?軽い奴ね。・・・ライターはジッポ?
今時はやんないよ。何処まで話したっけ?
ああ、クスリでラリッたところまでか。
そうだよ。14の時からやってるからね。
親が悪いって事にしておいてくれよ。
イテッ、殴らなくてもいいだろ。
説教してたら調書を書く時間が無くなっちまうぜ。
ファニーの事を聞きたいんじゃないのかよ?
本名なんてしらないよ。え?そんな名前だったの。
だからって俺は殺っちゃいないってば。
遊び相手のフイリピーナには不自由してなかったし。
歌舞伎町にも最近は行ってないぜ。
ウソじゃねえよ。日本人にはおっかなくて住めねえ街だね。
いいこと教えてやるよ。
3丁目の「雅」ってソープ、あれエイズの巣だぜ。
刑事さん、まさか行ってないだろうね。
手帳見せればタダだもんな。
・・・おい、ぶん殴る事ないだろ。冗談だよ冗談。
この椅子固いね、ケツが痛くなっちまう。
分かったよ、ファニーを殴ったのは認めるよ。
クスリ買う金が欲しかっただけだってば。
あいつから金を巻き上げたのは俺だよ。
でもさ、俺、あいつの事好きだったんだぜ。
ホントだよ。殴った後、あいつの目に涙が光ってさ。
死んだお袋似なんだよな。おかしいけどさ。
料理は不味かったけどよ。
ハラ減ったよ、刑事さん。
やっぱりドラマみたいにカツ丼なのかな?
味噌汁も付けて欲しいね。
タバコもう一本くんない?
END / 香奈代