AWC 掲示板(BBS)最高傑作集45


        
#3133/3137 空中分解2
★タイトル (KCF     )  93/ 4/24  10:39  (186)
掲示板(BBS)最高傑作集45
★内容

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股間のなぞなぞ  [3/27]
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○  缶を金槌で叩くと、どういう音がするでしょうか?

                                            答:「カーン!」

○  股間を金槌で叩くと、どういう音がするでしょうか?

                                            答:「コカーン!」
                                (「ボコ!  ウギャー!」は間違いです。)

納得のいかない方のためにもう一つ

○  プロレスラー、キラー・カーンの弟子で、股間が異常に発達した
  レスラーは誰?

                                            答:「キラー・コカーン」

○コメント
「股間を金槌で叩いたときの音として、
『ボコ!  ウギャー! ピーポーピーポー(救急車のサイレンの音)』というの
ではダメでしょうか?」というメールをいただきました。
「ウギャー!」から「ピーポーピーポー」までの時間が短すぎます。数行空けて
いたら部分点を与えたのに、残念です。


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スキー靴を履いての車の運転  [4/3]
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 先日、私は久しぶりに車でスキーに行ってきました。スキー場は、私が行く直
前に大雪が降ったらしく、雪がいっぱいあり、しかも快晴とあって、本当につい
ていました。しかも、宿泊していた旅館では女の子のグループと知り合いになり、
夜遅くまで一緒に酒を飲むこともできました。
「こんなラッキーなことばかり続いていいのかなあ」と思ったら、やっぱり最後
に嫌なことが起こりました。旅館を出発する寸前に、買ったばかりのナイキのシ
ューズを盗まれてしまったのです。そこで私はしかたなく、帰りはスキー靴をは
いて車を運転せざるを得ませんでした。

 最初のうちは問題なかったのですが、関越自動車道(高速道路)に入った途端、
なんとパトカーが私の車に近づいてきて、「前の車、路肩に寄りなさい。」とマ
イクで怒鳴り始めたのです。私は「やばい!」と思い、すぐに車を路肩に止めま
した。
 別にスピードを出しすぎていたわけではないので、「なぜなんだ?」と不思議
に思っていると、パトカーから20歳くらいの若い警官が降りてきて、私の車に
近づいてきました。私は、ドアウインドウを下げ、警官に尋ねました。
「私が何か悪いことしましたか?」
すると警官は、「不審な走り方をしていた。」と答えたのです。
 私はその答に全然納得がいかないので、頭にきて、「何なんだよ、その『不審
な走り方』って?」と文句を言ってやろうかと思いましたが、スキー靴を履いて
運転をしていたことがばれたらやばいので、車の外へ出ずに運転席から、
「申し訳ございません。これからは公明正大な走りを心がけます。」と言って素
直に頭を下げて謝りました。
 でも、これがよくなかったのです。私があまりに素直に謝ったため、その警官
は私が何かを隠していると感じたみたいなのです。そして、警官は私に、「車か
ら出ろ。」と命令してきました。
「寒いから嫌だ。」私はどうしてもスキー靴を見られたくないので反抗しました。
「怪しい。何か隠しているな。早く外に出ろ。」その警官はますます私を疑いま
した。
 私はハンドルにしがみついて抵抗しました。しかし、パトカーから45歳くら
いの中年の警官が応援に駆けつけ、私は2人の警官によって車の外へ引きずり出
されました。
 私はスキー靴を手で覆い隠しました。しかし、当たり前のことですが手よりも
スキー靴の方が大きいので隠しきれません。若い警官は、
「お前、何隠してるんだ。」と言いながら、私の手を払いのけました。
2人の警官は、私の足元をじろじろ見ながら言いました。
「スキーの帰りだな。」
「そうらしいですね。」
 私の車の屋根にはスキー板が積まれていました。スキー板はシートに包まれて
いたわけではなく、裸のまま車の上に載っていたのです。私の足元を見るまでも
なく、誰がどう考えたって私は「スキーの帰り」です。私がそのとき万が一「わ
らじ」を履いていたとしてもやっぱり私は「スキーの帰り」に決まっています。
この警官達はいったい何なんでしょうか。
 でも、スキー靴を履いて車を運転していたことについては何も言われなかった
ので、私は素直に、
「はい。おっしゃるとおり、私はスキーの帰りです。志賀高原から東京に帰ると
ころです。」と、とりあえず言っておきました。私は、「これで大丈夫かな。」
と思ったのですが、すぐに、中年の警官がまずいことを言い出しました。
「あれ? スキー靴履いて車を運転していいのかな?」
私は「やばい!」と思い、すぐに弁解しました。
「あれ! スキー靴履いて車を運転しちゃいけないんですか? 知らなかったな
ー。 どうもすみませんでした。」
こんな言い訳で許してくれるわかけがないのですが、2人の警官は私から離れ、
自分達だけで相談を始めました。
「先輩。私はスキー靴履いて運転しちゃいけないなんて聞いたことがありません
けど。」
「俺も聞いたことないけど、いけないんじゃないの。」
「でも先輩。交通法規にそんなこと書かれていませんよ。」
「こういうことは、交通法規ではなく、安全運転教本に書かれているんだ。」
「安全運転教本ならパトカーの中にあるから私が持ってきましょう。」
 若い警官はパトカーに行き、すぐに安全運転教本を持って戻ってきました。彼
は目次を見て、
「えーと、『車を運転するときの履き物に関する注意』、これですね。」と言っ
てページをぺらぺらめくり、やがて「履き物に関する注意」を読み始めました。
「えーと、『裸足で運転してはいけません。また、ハイヒール、サンダルなどの
脱げやすく不安定な靴を履いて車を運転してはいけません。』 先輩。スキー靴
はダメとは一言も書いてありませんよ。」
「そうだなあ。スキー靴は脱げにくく、安定性が抜群だからなあ。」
「やっぱりスキー靴はいいんですよ、先輩。」
 話し合いがまとまり、2人の警官は私の所へ戻ってきました。
「今日は大目に見ておくが、今度からは許さんぞ。」若い警官は私にこう言って
きました。
 私は何を大目に見てくれたのかよく分からなかったのですが、そのまま謝れば
警官達はすぐにどこかへ行ってくれそうだったので、
「わかりました。今後、このようなことが絶対ないよう注意いたします。」と頭
をかきながら警官達に言い、深々と頭を下げました。すると、警官達はパトカー
に戻り、猛スピードで走り去りました。

 私は納得のいかない警告に対する怒りと、スキー靴については問われなかった
という安堵のため、複雑な心境のまま車を走らせました。
 私は、次のインターチェンジで高速道路を降りました。まともな警官にスキー
靴を履いて運転しているところを見られたら、今度は絶対にまずいことになると
考え、靴を買うことにしたのです。しかし、高速道路を降りたところは超田舎で、
靴屋さんどころかコンビニすらほとんどありませんでした。結局、2時間ほど探
し、大きなスーパーマーケットでナイキの模造品である「ナイケ」のスポーツシ
ューズを2500円で買い、それを履いて東京に無事帰ってきました。

 みなさんもスキーに行って旅館で靴を盗まれた場合、いつ私と同じ運命になる
かわかりません。また、みなさんの場合は、スキー場で金を使いすぎ、新しい靴
を買うことができずに、結局はスキー靴を履いたまま自宅まで車を運転しなくて
はならないことになる可能性がないとは言えません。

 そこで、スキー靴を履いて車を運転する時の問題点を、私の経験に基づいて少
しばかし述べさせていただきます。

 スキー靴の第一の難点は、靴が馬鹿デカイことです。
とくに幅が大きいのが致命的です。履いている靴の幅が大きいため、ブレーキを
右足で踏むと、必ずアクセルかクラッチも同時に踏んでしまいます。従って、ス
ムーズな運転などできるわけがなく、警官に「不審な走り方をしている」と思わ
れてしまう可能性があります。

 第二の難点は、足首の曲げ伸ばしがまったくできないことです。
スキー靴を履いていると足首が常に曲がった状態ですので、ペダルをおもいっき
り踏むことができません。しかし、それでも急ブレーキをかけるときなど、ペダ
ルをおもいっきり踏まなくてはならないことが車の運転中は必ずあります。そこ
で、強引にペダルを踏んでしまうわけですが、その場合は必ずダッシュボードの
下に膝を激突させてしまいます。従って、自宅に着いたときは両足の膝の半月盤
がボロボロになっていることでしょう。

  第三の難点は、足の裏の感触がまったくないことです。
普通の靴を履いていれば「ペダルの踏みごたえ」があるのでスピードの微妙な調
節が可能です。しかし、スキー靴の場合は、靴底が分厚く、さらにバックルをき
つきつに締めているため足の感覚が麻痺して、ペダルを踏んでいるんだか踏んで
いないんだかまったくわかりません。従って、非常に危険です。

 第四の難点は、重いことです。
スピードを落とすためにアクセルからブレーキに右足を踏み換えるとき、靴が重
いと足が思うように上がらないため、ブレーキペダルを右側からスキー靴で蹴飛
ばしてしまいます。そうするとブレーキペダルを根元から折ってしまう可能性が
あります。しかし、履いているのがスキー靴なため、右足を怪我することはあり
ません。

 第五の難点は、足はスキー靴を履いているのに、手は何も付けていないという
のは不公平に思えることです。
そこで、手にスキー手袋をはめてハンドルを握ることになります。車内は暖房が
入っているので、運転中、ハンドルではなく車のラジエーターを握っているので
はないかと勘違いしてしまうほど手が熱いはずです。
 やがて、スキー手袋から汗が湧き出てきます。その汗は上腕を伝わり、肘から
下にポタポタ落ちます。手はハンドルを握っているわけですから、肘から落ちた
汗は下にあるズボンに吸収されます。すぐにズボンは手から流れ出た汗でびちょ
びちょになり、今度は足を伝わってスキー靴の中に染み込みます。この時の足は、
地表を突き破ってマグマに直接足を接触させているんじゃないかと思うほど熱い
はずです。
 車に同乗している友人達は、あなただけにそんな苦痛を味あわせるのは酷だと
同情してくれるので、みんなも車の中ではスキー靴を履き、スキー手袋をはめ、
汗だくになります。したがって帰りの車中は、サウナの中で焚火をしているとき
に、何を思ったのか、焚火の上から灯油をぶっかけてしまったという、そんな熱
さになるでしょう。

○コメント
文章の中で、車のルーフにスキー板を積んでいれば、足は何を履いていてもスキ
ーに行く途中、あるいはスキーの帰りになるというようなことを書いてしまいま
したが、これは間違いでした。車にスキー板を載せていても、足にスキューバダ
イビングの「足ひれ」を履いて車を運転していた場合は、必ずしもスキーに行く
途中、あるいはスキーの帰りとは限りません。ただし、この状態で警官に見つか
った場合は、挙動不審と見られ、警察に連行される可能性がありますので注意し
て下さい。


これで終わりです。掲示板(BBS)最高傑作集46をお楽しみに。

                                                          フヒハ





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