#1811/3137 空中分解2
★タイトル (AFD ) 92/ 6/16 17:57 ( 52)
リレーQ>ブッシュ大統領殺人事件(24) ふみ
★内容
「ナンダコレハ?」 SPはVIPルームの外の廊下で拾った紙をシゲシゲと見た。
もう1人のSPが横から覗きこんだ。「Oh! BASICネ。ナツカシイネ。コノ
『プログラム』ノ意味、私ワカリマス」「イヤ、私コソワカリマス」
そのころ病院の玄関にクーパーが現れた。彼は受付でFBIの署員証を見せ、自分は
FBI特別捜査官デイル・クーパーだと名乗った。受付の若い女性は少し驚いた顔を
して「ちょっとお待ちください」と言うと、中年の女性のところに歩いていき、何か
を耳打ちした。それから2人はじっとクーパーに視線を向け、中年の女性は机の上の
受話器を手にとった。
しばらくしてロビーに白衣を着た背の高い青年が現れた。受付の女性が「この人です
」という風に手で合図をすると、彼はクーパーに近づいてきた。「どんな御用でしょ
うか。私はこの病院の医師の五十嵐です」
「五十嵐先生。私はFBIのクーパーです。こちらにブッシュ大統領が居られると聞
いたんですが、お目通り願えませんか」
五十嵐は少し考えてから中年女性に何か合図をした。彼女は肯くと廊下の奥へ走って
いった。五十嵐はわざと落ち着き払った調子でクーパーに言った。「はい、少々お待
ちください。ええ確かにブッシュ大統領はここに居られます。いま待合室に御案内し
ますから」「私はすぐにお会いしたいが」「いえ、クーパーさん待合室にいらしてく
ださい」
五十嵐はクーパーを促すように手を引いた。2人は廊下を歩き、角を曲がり、エレベ
ーターに乗り、また廊下を進み、角を曲がった。そしてグリーンの壁で囲まれた小さ
な部屋の前で足をとめると、五十嵐は開いていた扉を背中で隠すようにして戸口に立
った。「クーパーさん、ここでお待ちください」
クーパーが中に入ると五十嵐は急いで扉を閉めた。それは鉄格子の扉だった。格子の
向こうに先程の中年の女性が現れ、ガチャガチャと音を立てて鍵をかけた。
「こっ、これはどういう事ですか? 五十嵐先生。私は大統領に会いに来たんです」
「分かっていますよ。クーパーさん。いやクーパーさんかどうか知らないが」
「私はレッキとしたFBI特別捜査官デイル・クーパーだ。ここを出しなさい」
「はいはい。おとなしくしていれば一般病棟へ移してあげますよ。」 クーパーは鉄
格子を両手で掴んで揺さぶった。「ここを出せ! 出せ! 出しやがれ! くそっ」
騒ぎ立てるクーパーを後にして、五十嵐は歩きながら中年女性に言った。
「ツインピークスのブームは下火になったらしいが、まだあんなのが現れるんだね。
あの調子で騒ぐようなら看護婦に鎮静剤を打たせなさい」
「はい先生。『VIPルーム』の患者さん達も近ごろ騒々しいんですよ」
「ああ『ブッシュ大統領』と『SP』の皆さんか・・」 五十嵐はおかしそうに言っ
た。「あの連中も治るまで時間がかかりそうだなぁ」 そして「VIPルーム」の前
に来ると、2人の男が1枚の紙を奪いあっているのが眼に入った。「おい、お前達何
をしている。部屋を出ちゃ駄目じゃないか。中に入ってなさい」
「オオ私コノ『プログラム』ノ意味ワカリマス」「イヤ、私コソワカリマス・・」
(続く)