AWC 短篇>土星が慌てた話     ∞☆黒羊


        
#1261/3137 空中分解2
★タイトル (DDM     )  91/11/ 8  20: 8  ( 27)
短篇>土星が慌てた話     ∞☆黒羊
★内容
 街灯が燈りはじめた頃合に、土星がバアへと入ってゐった。
土星はまるで帽子を脱ぐように、わっかを外すと戸口に立てかける。
「ウヰスキィをくれたまへ」
土星はバァテンにそういふと、カウンタァへと腰掛けた。
一気にウヰスキィを飲み干して、土星が表にでてみると、二人の少女が
土星のわっかを転がしながら逃げてゆく。焦った土星はおひかける。
「まてぇ、大事なわっかをかへせぇ」
ところがウヰスキィをあをったばかりで走ったために、土星は酔いが回って
ひっくりかへり、そのまま気絶してしまった。

 夜も更けて、酔いが醒めた土星は途方にくれた。ついつい降りてきたばっかりに
大事なわっかを盗られてしまった。このままではかへれなひ。
とぼとぼと、もと来た道をかへってゆくと先程はいったバアの戸口にわっかと手紙が
おひてある。
『土星のおじさんごめんなさい。わっかはおかへしします』
たどたどしいかわひい文字で一生懸命かいたのか。
土星は手紙を内ポケットに大切そうにしまうと、帽子を被るようにわっかを被り
霧のなかへときえていった。
                          おはり

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 この話は、稲垣足穂を意識して書いてみました。こんな感じの舞台設定の
CMを視たことがあるような気もしますが、こういう話は結構好きなので、今後も
少しずつ書いていこうと思ってます。
 辛口の感想を期待してますのでよろしく。
                    ∞☆黒羊





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