#798/3137 空中分解2
★タイトル (HHF ) 91/ 3/ 8 21:46 (154)
CAMPUS> 不屈の学園都市 (6) ■ 榊 ■ (07/75)
★内容
御影はいつもの皮手袋を確かめると、「せいっ」と言って正面の窓を正拳で叩き割る。
パキッといって、アパッチの前面の防弾ガラスがいとも簡単に割れた。
しかも局部的に割れるのではなく、全てのガラスが崩れ落ちる。
M−77はすでに敵と認め走ってきた。
距離600m。
御影は服の中から銃を取り出した。
御影愛用の<MX−4>。制作部で注文して作ってもらった物である。
部長に設計して作らせたものは、破壊力、精度とも化物地味ていたが、残念ながら人
間ではうてない。そこで美那と菜緒に改良させたものがこれである。
現在最高の銃と言ってもよい。
御影はカートリッジを取り出し弾を点検する。
20発しっかり入っていることを確かめると。御影は銃をマリオに向けた。
距離200m。
一発撃つ。
遥か彼方。まだ黒い点でしかない敵に対し、御影は正確に左胸に弾を当てる。
しかし、まん中の2本の腕でブロックされ、弾は胸に当たることはなかった。
「ふむ」
などと言って。拳銃を回して遊ぶ。
距離100m。
あいかわらず、何の行動も起こさない。
50……30……20……
そして10mの所でマリオは飛んだ。
向かっている所は解っている。ヘリではない。弾を撃った御影に向かってだった。
5…4…3…2…
そして1m。攻撃のため6本の腕が開く。左胸にすきがでる。
そして戦闘は終った。
マリオを蹴飛ばして外にほうると、御影は弾の点検をしだした。
そして銃を元の所にしまう。
まったく完璧な動作だった。
全く無駄がない。ここまでは…………
御影は何かを忘れていたことに、はたっと気が付く。
と同時に冷汗が流れた。
「しっ、しまった」
今度は御影が顔をひきつらせる番だった。
綾の座っている席をそーっと見る。
めでたく3度目の気絶。
「また、やっちまった……」
眠り姫 −−− 綾はすっかり死んだという顔をしていた。
ACT 7 病院
水無月槙 < ミナズキ マキ >
この学園内でやっている学生による病院の看護婦をやっている。もちろん生徒でも
ある。容姿は大人びているが、性格は明るい。
学園内の病院のある一室。
優雅な個人部屋に綾が寝ている。
付添いは御影と沙羅である。
綾は寝ているし、沙羅と御影の口問答などあまり面白くないので、前の事件の説明の
時間にします。
まず制作部の実態。
知っている人は知っている、M−77。
結局、制作部というのは現実にない漫画や映画にでているものを、おもしろそうだか
らと言って本当に作ってしまうクラブなのである。
思い出してみよう。
制作部に入った時に何があったかを。
それで結局今回はM−77とめでたく決まったわけである。
さてでは次にM−77の狂った原因であるが、勿論プログラム中にバグ(間違い)が
あったわけなのであるが、制作部のあほ部長がつくった代物である。少しぐらいおか
しくても、立派に作動する。
さてでは、どうして暴走したかと言うことになるが、これまたできたら思い出して欲
しい。
テスト担当はだれだったか。
そう、芹沢姉妹の妹の菜緒である。
彼女には特技がある。
どんな物でも、バグが少しでもあったもんなら、すぐ暴走を引き起こさしてしまうと
いう物である。
今回もテストのため菜緒に作動させた所、見事暴走したのである。
ちなみに今までの学園に起きた事件総数1351件。
そのうち菜緒が関わっている数は253件。
個人件数では、単独トップとなっている。
これが菜緒に隠された特技である。
その度に御影が時計で呼び出されるのだ。
ちなみにこの時計、これも制作部が作ったものであるが、これが学園内の電話の役目
を果している。
各自一個もっており、無線部をとおして行われている。
では、話をもとに戻します。
12時31分25秒 −−−−−
綾が目を覚ます。
そのとき御影はいなかった。
沙羅はその時、本を読んでいた。
「あれ、柳瀬さんも死んだんですか?」
これが、綾の第一声だった。
おもいっきりイスからずっこける沙羅。
「あら?ここ……」
ku天国ではないみたいね」
沙羅はどうにか立ち上がりながら言った。
「と言うことは、ここ地獄?」
綾は真面目に言った。
沙羅は再度ずっこける。
廊下からも笑い声が聞こえた。
沙羅は再度立ち上がる。
綾はいかにも不安でいっぱいという顔をして周りをきょろきょろ見ている。
ちょうど、その時外から白衣を来た看護婦が入って来た。
少々笑っている。
それを見た綾は、漠然だが意味が飲み込めた。(おいおい)
「しょっくじーのじっかんーです!えーんじょーさん!」
かわった所にアクセントをつけながら、看護婦 −−− 水無月槙は食事をトレイ
せて入ってきた。
足でドアをけって閉めると中に入っていき、綾の前にトレイを一つ置いた。
沙羅の方にも一つ渡すと、椅子を出してきて、それに座った。
髪を頭の所で結ってあり、今まで出てきた人物からみると少し大人っぽい。
23ぐらいに見えるが、いま20だそうだ。
なかなか美人。
さてでは綾の方を見てみよう。
気絶してしまったため、昨日から何も食べていない綾はじっとおぼんに乗った食事を
見つめている。
まるで蛇が硬直状態のカエルを見すえているようであった。
この(ま)は危ない。
こうやって意気込むと、いっぺんに……。
ほらやった。
綾はもの見事に、いっぺんに食べ出した。
恥も外聞も捨てという感じだった。
しかし実際は食事しか眼中になく、二人の存在など忘れているだけであった。
きっかり2分32秒。
綾は食べ終り、大きく一呼吸つく。
沙羅は呆然と今までの綾の姿を見た。
まるで二重人格でもみるような目で。
槙さんの方は、美味しく食べてくれたのを見て、喜んでいた。
少し観点が違う。
さてまた綾の方を見てみると、
落ち着いた綾は何か勘違いをしている事にきづいた。
そして両手を交互にみる。そして布団をどかし両足を見る。
「生きてる……」
大爆笑。
沙羅と槙は病院中に聞こえるぐらい大声で笑った。
その時の綾の格好は悲惨だった。
バサバサになった長い髪。口の周りにはさっき食べたハンバーグのソースがついてい
る。
うつろな顔に、悩んでいるため焦点のあってない目をしていた。
沙羅と槙がしばらく笑っていると、綾ははっと気付き、耳まで真っ赤にして下を向い
た。沙羅は一生懸命笑いをかみ殺し、くっくっと笑う。
槙はくすくすと笑いながらフキンを取り出し綾の口の周りをぬぐった。
やがて沙羅はまた食べだしたが、まだ少し笑っている。
槙は微笑みながら血圧を計るベルトを綾の右手につけ、セットすると逆の手の脈を計
りだし、残った手で綾の髪をくしでといた。
なかなか強引であるが、綾はなんとなく気持ちがよくなりそのまま任せることにした。
脈は20秒、血圧は1分で調べ終ると紙に書き込み、くしで頭をとくだけとなった。
ゆっくり、ゆっくりといでいく。綾はそのまま、また眠りそうだった。
4〜5分もすると沙羅が食べ終った。
大体同時に槙もとき終る。
「さて、一応体に異常はないから、いつでも外に出ていいわよ」
槙はそう言いながら、食べ終ったトレイを片付け始めた。
「昨日もここで寝て、この人に看病してもらったのよ」
沙羅は満足という顔で綾に言った。
綾は昨日の事を思い出し、槙を見た。
「二度目なんだけど、覚えてないわよね」
槙が両手にトレイを持ちながら言う。