AWC    α−Pierrot(No.18)


        
#717/3137 空中分解2
★タイトル (EFF     )  90/12/13  16:59  (145)
   α−Pierrot(No.18)
★内容


       世界に没した幹の抜け殻は

        ささやかなる水を透し

        自ら砂となっていく

        キラキラ輝くその砂は

        大地に広げた根の下で

          砂嵐となって

         荒れ狂っていた






       大地は死にもがいていた

        散った黒煙の破片より

       腹底深くを抉り裂く唸り声

         六芒星の中心で

        墓地を陣取る鐘の音が

        真っ赤な脳裏に鳴り響く

      余波でさざなむH2Oの行く末に

      探し求めた空間を微かに照らす

      VIRUSの涙ほどの灯火を
                         ロウソク
     チリチリ燃やし続ける蝋燭の大海原

       大陸に吸い込まれていく
                  ムカデ
      討ち鳴らした蜈蚣の足音と

      千切れた国旗を羽ばたかせた

        悪臭を放つ吐息が

         一塊の氷となる

         ...そして

     一瞬にしてその原型を叩き割られ

        散った破片が泉を創る

       湖上に浮かび上がる砂の城の

     崩壊していく南の城壁を登り詰め

    城裏に敷かれた錆びた線路を捻じ曲げる

      町まで通じるはずの線路外れに

         爛れた岩影に潜む

     全身の皮を剥ぎ取られた蒸気機関車

        その細くか細い警笛は

        共鳴し合い減衰し合い

      眠れる同士を呼び覚まし合う

         軋む瓦を食い散らし

       湖上の蝋燭の灯火でさえ

    天空遥か彼方へ烈火の如く吹き飛ばす



     鍵の亡い窓から臨んだその風景は

        重心を失った世界の

     果てしない果敢無い天涯孤独な路程

         手の亡い銅像

         頭の亡い石像

      天使に食い尽くされた木像に

         振り懸かる戦塵

         斬り裂かれた胸

      危うい足元にもう跡は亡い

      湿った窒素が幽子を覚ます

      朱色の苔の乾いた飛び石は

        もう何も聞こえない

      盲目の樹々に差し出される

        手、手、手...



       大地はもがいている

         生きる為に

        蘇れ、我が血よ

        聞こえているか

         我が友よ

       届けよ、この血飛沫

         我が友の元へ






                    ミチ
       その遥かなる記憶は

       鮮烈な残像となって

         あらわれる



          No.18

                              [EFF93561  A-Pierrot]





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