#1189/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (EAH ) 88/10/15 23:31 ( 91)
K&D>バルタン星人の憂欝 m.m.
★内容
「バ〜ル〜たん。あ〜そ〜ぼっ。」
「あ、うるとらくんが きた・・・・。またいじめられるぅ。あそこのきょうだ
いは セブンくんも たろうくんも みんな いじわるだからな。」
うるとらくんは バルたんのいえに かってにあがってきました。
「ね、また ぷろれすごっこ やろうよ。」
「う〜ん・・・・。」
バルたんは いやいやながら うなずきました。
ことわると いじめられるからです。
「じゃあ どっちがあくやくになるか じゃんけんで きめよう。」
うるとらくんは ひとりで はりきっています。
「じゃ〜ん〜け〜ん〜、ぽんっ!」
バルたんは また まけてしまいました。
「バルたんは じゃんけんが よわいなあ。」
「あれえ、おっかしいなあ??」
バルたんは じぶんのてをみながら あたまをかきます。
「バルたんって じゃんけんに かったことがないね。でも やくそくだか
ら バルたんが あくやくだよ。」
そういうと うるとらくんは さっそく わざをかけてきました。
「いててっ! きゅうにやるなんて ずるいよ。」
ふたりは へやのなかで ぷろれすごっこを はじめました。
バルたんのおかあさんが かえってきました。
「こらこら、ふたりとも いえのなかで ぷろれすごっこをやるのは よし
なさい。こうえんで あそびなさいね。」
「は〜い、おばさん。」
うるとらくんは げんきよく こたえました。
「あら、うるとらくんは いいこね。」
うるとらくんは いじめっこのくせに おとなにたいしては ちょうしがいい
のです。
「バルたん、チキューこうえんで あそぼうよ。」
バルたんは ほんとはあそびたくなかったのですが ことわると いじめられ
るから いくことに しました。
「それじゃ ぼくはちょっと いえによってからいくから さきに いって
てね。」
うるとらくんは そういいのこすと はしっていきました。
「ちぇっ、うるとらくんたら いつも おそいんだから。」
バルたんは さきに チキューこうえんにつきましたが いくらまっても う
るとらくんは きません。
たいくつだから じめんにころがっているがらくたを けっとばしてあそびま
した。
はえのようなものが ぶんぶん とんできます。
うるさいから かたっぱしから おいはらいました。
「チキューこうえんって きたないなあ。がらくたや はえが いっぱいだ。
ぼく、このこうえん きらいだ。でも、うるとらくんは ここが だいす
きだって いってたな。」
バルたんが ひとりごとをいってると うるとらくんが うしろからきゅうに
わざをかけてきました。
「しゅわちっ!」
「いててっ! また きゅうにやったな!」
バルたんも ほんきになります。
ふたりは こうえんのなかを ころげまわりました。
ほんきになると ちからは バルたんのほうが うえです。
うるとらくんは まけそうになりました。
まけそうになったうるとらくんは さいごのしゅだんを つかいました。
「あちちっっ!・・・・。あ〜っ、すぺしうむこうせんを つかったな! こど
もは あぶないから つかっちゃいけないんだぞ。」
バルたんは なきそうになりました。
「い〜けないンだ いけないンだ。せ〜んせェに いってやろ!」
それをきいたうるとらくんは やっと すぺしうむこうせんを やめました。
ふたりは にらみあいます。にらみあいが つづきました。
そのとき うるとらくんのむねの ぽけべるが ピコピコピコとなりました。
うるとらくんは こどものくせに ぽけべるをもっています。
いえが おかねもちなのです。
「あ、ママが よんでる。そろそろ ばんごはんだ。」
そういうと うるとらくんは バルたんをのこして ひとりで とんでいって
しまいました。
「うるとらくんって ずるいな。じぶんが まけそうになると いつも さ
きにかえっちゃうんだから・・・・。」
ひとりのこった バルたんは じめんに すわりこみます。
じぶんのりょうてをみて つぶやきました。
「あ〜あ、ぼくって どうして じゃんけんが よわいんだろ。たまには
あくやくじゃなくて せいぎのみかたに なってみたいな・・・・。」
バルたんは うなだれて なみだぐみました。
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地球を侵略してきたバルタン星人は、足元のビルを片端から破壊していった。
ウルトラ警備隊のジェット戦闘機も、ことごとく払いのけられ、墜落した。
そこへ、いつものようにウルトラマンがやってきて、地球の危機を救ってく
れた。
ウルトラ警備隊の隊員たちは、手を取り合って喜んだ。
しかし、力つきて座り込んでいるバルタン星人を見ていたドクマムーシ・サ
ンダユ隊長は、首をかしげながらつぶやいた。
「バルタンのやつ、なんでさっきから自分の手を見て涙ぐんでるんだろ・・・ 」
by m.m.