AWC 失くした CHILDHOOD  by.アンゴラ


        
#1102/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (QDA     )  88/ 7/28  11:43  ( 32)
失くした CHILDHOOD        by.アンゴラ
★内容

 僕がまだ、子供だった時。欲しいものがあった。
 ゲームも。マンガも。パソコンも。友達も、何もかも。

 僕がまだ、子供だった時。したかったことがあった。
  みんなで鬼ごっこしたり、かくれんぼしたり。

 僕がまだ、子供だった時。欲しかった場所があった。
 遊ぶ場所、親に叱られない場所。子供しか行けないところ。

 僕がまだ、子供だった時。叶えたい夢があった。
 パイロットになりかったし、プロ野球の選手にもなりたかった。

 僕がまだ、子供だった時。知りたいことがあった。
 この世に争いがあるわけ。無意味な戦いがある理由。

 僕がまだ、子供だった…………


「「「判決。被告に有罪を言い渡す。」
 低い声が、被告にそう告げる。
「被告の思想は、好ましくない。そのため、記憶操作を行なう。」
 幼い被告人は。まだ5・6歳である彼は。胸を張って立っていた。そこにいたのは。子供であって、既に子供でない一人の幼子。
 20世紀の末、日本で盛んになった幼児の頃からの猛勉強。母親の胎内にいるころから、絶えず学習させられ続けた子供達。彼らは既に、大人のコピーである。
 本当の幼年期を失くし、子供であることを忘れた彼ら。
 彼らの幼年期とは、赤ん坊の時を示すだから。
 失したCHILDHOODを。
 もう、誰も手に入れられない………

                                                                アンゴラ




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