AWC 深夜連載小説「噂のスーパーガール」(5)クエスト


        
#953/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (XKG     )  88/ 4/ 5  21:55  ( 34)
深夜連載小説「噂のスーパーガール」(5)クエスト
★内容
 なんやなんや、この1つ前の作品は。「直樹」?何かひっかかるなー。夢野さん。
あー、私もそんなええ思いしたかったね。私は中学、高校と男子校やったからね。
悲惨、むさ苦しい限りでした。
 しょーせつとか作品とか堅苦しく考えないで、好きなように書いたらええんや。
前書き、後書き、ええんとちゃいますか。よーは面白ければ何でもOK。

 そんな訳で健作は話を面白くする使命を帯びて夜の街に飛び出した。
三の宮。神戸きっての繁華街。歓楽街。
公務員の月給が厳しく抑制されて以来、作者には縁の薄くなった街。
従って取材はなし。
 健作は麗子から巻き上げた最新のファッション、遊び女御用達の原色のワンピースを
颯爽と着こなして街を歩く。
 健作では今いち乗りが悪いので、女の子になっている時の健作は自分のことを明美と
呼ぶことにした。そう。妹の名前だ。実に安易な男だ。
 財布には持ち出した小遣いの5000円が入っている。まあ、これで充分だろう。
明美は普段、つまり男の子の時は三の宮といっても本屋、レコード屋、たまにデバート
に行くくらい。はて、女の子はどこにいくのか。
 喫茶店とかもあるけど、一人で入ってもつまらないし。
 しかし、明美は街を歩いているだけで充分スリリングであった。
男の時とはぜんぜん違うこの胸の時めきは何だろう。道ゆく若い男達の明美に投げ掛ける視線。獣性を帯びたまなざし。それをさらりとかわす楽しさ。
 これがニューヨークやロスアンゼルスなら危険が有り過ぎて尻尾を巻いて逃げ帰る
ところだか、何しろ治安がいい。夜の10時過ぎとはいうものの、街は若者達で溢れている。
「こっ、こんな面白いこと、なんでもっと早くやらなかったんやろ」明美は心の中では
男言葉で悔やんだりするのであった。
「そうや、ディスコにいってみよ」明美はいつか学生服姿で前を通りかかったディスコ
のことを思い出した。
 生田筋の人込みをかきわけ東急ハンズの前を曲がってそのディスコはホテルの地下に
あった。若い獣達が巣くう悪の溜まり場という程のことはないだろうが、明美は自分が
本当は男なのでたいした心配もせずにつかつかと一人で乗り込んでいった。
 大丈夫か?健作!

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