AWC すぼむ話   永山


        
#3642/3649 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  25/10/04  17:15  ( 24)
すぼむ話   永山
★内容
 フジテレビ系で放送のドラマ「スティンガース 警視庁おとり捜査検証室」最終回を
録画視聴。ネタバレ注意です。
 これまで寒い笑いのコメディ感があったにせよ、それなりに面白いエピソードが揃っ
ていましたが、最終回に来て質を落としてしまったような。視聴者に対して碌なヒント
一つ明示せずに、ただただ意外な犯人で驚かせてやろうという意図が見える。あとから
「こうでした」とやるのなら、画面の片隅だろうと、一瞬であろうと、そのヒント・手
掛かりを画面に映すのが最低限の誠意ってもの。そこを怠って、実はこうでしたとやら
れても、全然乗れないなあ。
 今までの回でも似たようなレベルでのヒント明示(非明示?)はありましたが、この
最終回がよくないのは、別の人物が犯人であるかのように、故意に演出していた点。政
界へのルートに関して、「実はこうでした」をやるのなら、誤誘導のためのルートも
「あの思わせぶりな描写は、実はこうでした」とするべきだろうに、そこがなかった。
 加えて、最終盤における犯人の言動が解せない。あの状況で、二階堂が現れたからっ
て、銃で射殺して云々というのはやる意味があるとは思えない。いくら組織のお仲間が
日本の政界財界警察内部に潜り込んでいるとしても、総理大臣を含む目撃者がいる中
で、嘘のストーリーが通用するほど甘くはないでしょう。やるのなら、あの場にいた全
員を始末するしかないけど、それとて捜査員六人を相手に回して成功するとは思えな
い。正体がばれたと理解した段階で逃亡する、その一択に尽きる。
 ラスト、二階堂がメンバーに囮型捜査検証室の解散を告げ、次の配置を伝えようとす
るくだり。一人ずつ別々の部署になるのが当然なのに、一人一人名前だけを読み上げる
のでは、結論は見えているというもの。視聴者が(メタ的に考えて)容易に察するのは
別に構わないけど、作中で登場人物らが察してしかるべき状況になるのはよくない。

 ではでは。





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