#3605/3608 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 25/09/04 17:33 ( 25)
変身の二局面 永山
★内容
フジテレビ系で放送のドラマ「スティンガース 警視庁おとり捜査検証室」第七回を
録画視聴。ネタバレ注意です。
現実の事件を思わせる、殺人容疑で十二年間逃亡を続けている女性。女の周辺では夫
を含む三人の男が姿を消しているが、血塗れの現場があるだけで遺体は見付かっていな
い。
三人の内、一番新しい事件はつい最近起きたもので、女の行方を追っていた記者が行
方不明になった。記者の宿泊していたホテルの部屋には、書きかけの原稿があり、そこ
にある記述から、現在女がよく立ち寄る場所が分かったので、スティンガースの面々は
それらの場所にバイトとして潜り込む等して、女を発見・接近しようというもの。
ここまではいいんですが、最後に解決してみると、女には(元)刑事が継続的に協力し
ており、三人を殺したのはいずれもその刑事の仕業。三人目の記者に関しては、刑事が
女の逃亡に手を貸していることを記事に書かれそうになったからというのが動機で、元
刑事は原稿の中から自身に筆が及んだ箇所を持ち去り処分した、ということでした。っ
て、いや、自分のとこだけ持ち去って何の意味があるのよ? 全部持ち去らなくちゃ。
中途半端に原稿を残したせいで、女の居場所が突き止められ、結果、元刑事も捕まるこ
とになったのは、大きなミスであり、矛盾だと思う。
あと、遺体の搬出・移動をどうやって行ったのかの描写がまったくなく、分からなか
ったけれども、特に宿から運び出すのは相当な困難を伴うはず。大きなスーツケースを
用意するにしてもそれだけで目立つし、防犯カメラや車載カメラをいかにして避けるの
かという問題もある。面倒な場面を都合で省略したように感じました。
それらを除けば、他は概ねよくできた脚本だったかと。人情物の側面があったし、女
逃亡者の一変する言動が面白くも興味深い。捜査側では、小山内の特技であるコスプレ
を、逃亡者の変装(整形手術?)と対比させて、これまたうまく絡めていました。
ではでは。