#3473/3592 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 25/05/02 17:09 ( 28)
共感できない教官 永山
★内容
テレビ朝日系で放送のドラマ「PJ〜航空救難団〜」第二回を録画視聴。ネタバレ注
意です。
肌に合わないのか、今週も退屈だった。全体に流れる体育会系のノリが好きじゃない
とか、何を描きたいのかまだ焦点がぼやけているとか色んな理由を挙げられるけれど
も、特に感じるのは、主人公の魅力のなさかなあ。
主人公である主任教官に一切魅力がないだけでなく、名言あるいはいい話っぽく語る
ことが悉く、ぴんと来ません。語りで周りの人間を引っ張る、そして視聴者の感情を揺
さぶるには、語る側の人物の背景や実力・能力が重要だと思うのですが、主任教官につ
いてそれらの要素がほとんど描写されていない。せいぜい、他者の台詞で「主任教官は
優秀(だけど変人)」みたいな評価が言われているだけで、目に見えるものが皆無。こ
れでは視聴者には主任教官がどれほどの人物なのか、ほとんど伝わらないと思われ。
本物の航空救難団にできる限り近付けて描こうとしているのは感じるし、演者の努力
を含めて凄いとは思うものの、そういったリアリティと物語としての面白さとは基本的
に別物。現実味を土台にして、物語を面白くしてくれなきゃ。
似たようなスタイルのドラマで思い浮かべたのが、警察学校を舞台にした「教場」。
あれは(緩急を付けた)リアリティの上に、警察学校における訓練や授業にとどまらな
い、ミステリとしてのストーリーが展開されて面白かった。
一方、本ドラマでは訓練や授業でとどまっている気がする。別にミステリ風見にしろ
とか恋愛要素を入れればいいじゃんとかではなく、授業や訓練という器に載っけるプラ
スαが物足りない。
これが、航空救難団の担任になることを志す学生らの物語ではなく、航空救難団の活
動を描く物語だったのなら、プラスαがいらないかもしれない。お仕事物のジャンルに
含まれて、その仕事を描くだけで興味深く、面白さを感じることは充分にあり得るか
ら。
なので、救難現場に極めて近い状況での訓練を描くエピソードであれば、今よりは面
白さを感じられる可能性あり……と判断して、視聴を切るのは先延ばしに。
ではでは。