#3428/3599 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 25/03/24 17:46 ( 24)
ある閉ざされた読者層? 永山
★内容
小説『ある閉ざされた雪の山荘で』>
※ネタバレ注意でお願いします。
例によって、現在のところ同書が手元になく、読んだのも昔(多分、前世紀)である
ため、細かいところは覚えていませんが、真相に気付くだけの手掛かりは配されていた
ように思います。論理的に言い当てるまでは難しかった、あるいは無理だったような。
視点についてもまあ同様で、同作小説に施された構造によって真相に論理的に辿り着
けるというような物ではなく、読者へのサプライズのために用いられていると言い切っ
ていいでしょう。ただ、東野圭吾のうまいところは、読者のための仕掛け・趣向によっ
て物語に無理が生じていないこと。ちゃんと必然性をもって構成している。
以下、本題とはあんまり関係ない話になります。
同作の詳しい内容を思い出そうと記憶を補うために、ネットにある感想をざっと当た
ってみました。その中にちらほらと、「ほんとにこの読者は、作者の仕掛けを分かった
上でこんな感想なのかなあ?」と心配になる文章があって、ちょっともやもや。余計な
お世話と分かっていても、この作品で試みられた趣向がどんな物なのか、説明したくな
る。
あと、偏見というか想像の域を出ませんが、ミステリ読みの人は視点を意識している
から仕掛けの凄さに気付いているのに対し、ミステリ好きと言うほどではないが東野圭
吾ファンだから読んだという人は、いまいちぴんと来ないまま「ああそうですか」的に
受け止めてるんじゃないかと思えてしまう。(^^;
ではでは。