#3406/3611 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 25/03/06 19:24 ( 34)
声の演技が大な作品で声なし演技 永山
★内容
フジテレビ系で放送のドラマ「119エマージェンシーコール」第七回を録画視聴。
ネタバレ注意です。
今回は、声を出せない人からの救助要請を受け、いかにして情報を引き出すかという
のがメインテーマ。これまでも何度か、声の出せない要救助者のエピソードはありまし
た。犯罪者から逃れるために喋ることができないとか、体調不良で声が出せないとか。
それらとちょっと事情が異なるケースとして、失声症――心理的ストレスなどが要員で
声が出せなくなっている人――の要救助者を取り上げた形。まずそもそも声の出せない
人は、119番してどうやって伝えればいいのという話から始まって、現代はネットで
対応していますよという“お役立ち情報”がまず紹介される。申請が必要なのがやや
ハードルだけど、使用者の状況事前把握やいたずら防止と言った観点から、必要なこと
なんでしょう、多分。
そして縦糸のストーリーと思しき、主人公の姉・小夏が物語に絡んでくる。この辺り
の流れはスムーズ。まあ、予想通りの展開とも言えますが。
ここからは、今までの「119エマージェンシーコール」とはやや傾向を変えて、声
による緊迫感ではなく、声を発せられない者とのやり取りによる緊迫感が物語を盛り上
げる。演者の立場になって想像すると、声はまだ演技をする余地がかなり大きいと思え
ますが、では声を出せないキャラクターとして、電話越しでの演技となるとやれること
は少ないはず。制作サイドもそれは当然分かっていたようで、じきにスマートフォンを
通じてのリモートに切り替わりました。もちろん、映像ありになっても動作だけの演技
という制約があるので、普通よりも難しいんでしょうけど。そういう難しさを克服し
て、いつもに負けない緊迫感を生み出せていたように感じました。
で、唯一疑問に思えたのが、近くまでやって来た救助隊に居場所を知らせるくだり。
小夏が大きめの木の枝を拾って、木の幹を叩いて音を立てるも、救助隊は気付かずに入
ってしまう……という展開そのものは、後に続く、追い込まれた小夏が声を出せるよう
になるという展開につなげるために必要なのは分かります。が、音を出す方法は他にも
たくさんありそうで、それらを試さないのには違和感が。拍手するとか、スマートフォ
ンで音楽を大音量で流すとか。あるいは、指令センターと救助隊のやり取りはできるは
ずだから、指令センターから指示を出せば接触は充分に可能に見えた。降りだした雨の
音が激しすぎて聞こえない、指示も聴き取れないぐらいにしてもよかったかも。
ラストで明かされた、主人公と姉の幼少時の火事の原因が、姉にあるらしいこと。こ
れもまた大方の予想通りだったとは思いますが、ここからどう広げて(あるいは収拾し
て)いくのが楽しみです。
ではでは。