AWC “僕らの十角館”ではなく“新たな十角館”   永山


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★タイトル (AZA     )  25/01/18  19:36  ( 31)
“僕らの十角館”ではなく“新たな十角館”   永山
★内容                                         25/01/18 19:37 修正 第2版
 ドラマ「十角館の殺人」第四話を視聴。強めにネタバレ注意です。
 ラストのあのシーンは、来るぞ来るぞというのもあって気分が高揚していくのが、自
分でも分かりますね。ぞわっとなりました。コミック版とほぼ同じ演出で、見せ方とし
てはあれが最上なんでしょう。初見の人ならまず驚く。
 一方で、やっぱり釈然としないものが残る気持ちもあります。作中における、犯人が
外見を変える必然性が薄い。風邪っぽくて体調不良だからと言って、常用の眼鏡をずっ
と外しておく理由にはなっていない気がする。
 たとえばなんですけど、逆の方がまだ説得力・必然性を持たせられるんじゃないか
な。普段はコンタクトレンズをしているけれども、島に来てからなくしてしまい、予備
として持って来た眼鏡を掛けているとした方が納得が行く。いや、別になくしたことに
しなくても、体調不良でうっかり落としそうだからコンタクトレンズは外して眼鏡にし
た、でもいい。
 もしくは私が前に予想という形で言及(提唱?)した、化粧技術を活用するのも割と
いけると思う(自画自賛)。今後、時代を“今”に移して再実写化がなされるようなこ
とになれば、ぜひ。(^^)
 というか、この第四回のラストシーン、何で眼鏡を外したの?(^^; 第五話でその理
由が語られるのかしらん?

 最終回をまだ観られていませんが、現時点での評価は、この映像化はよくやってくれ
ましたと思うし、賛辞を惜しみません。ただ、絶賛には至らず――といったところでし
ょうか。
 大絶賛している方は当然、原作小説を既読なんでしょうけれど、今一度思い出してほ
しいのです、本作が映像化不可能だと言われてきた理由を。その不可能ぶりを脳裏に思
い描いたとき、犯人は本ドラマのような姿だったでしょうか。きっと違うと思うんです
よね。犯人は常に同じ、“普段着姿”だったはず。
 それが“僕らの十角館”。
 で、“僕らの十角館”をそのまま映像化するのはまさしく不可能。アイディアを駆使
して、“新たな十角館”として映像化の答の一つを示したのが本ドラマだなと思う次
第。

 ではでは。





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