AWC 基準値の設定   永山


        
#3188/3613 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  24/08/22  16:51  ( 33)
基準値の設定   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「密告はうたう2」第二回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 緊張感を依然として保ちながら、今回は焦燥感を盛って来た感じか、詐欺事件におけ
る捜査情報の漏洩疑惑だけでも厄介なのに、その調査を始めた主人公、監察係の佐良達
の活動をも、事前に漏れていた可能性が高まる。佐良と皆口の車を狙撃したのはトカレ
フで、線状痕からかつて皆口の婚約者で捜査官だった斉藤を殺害した凶器と同一だと判
明。これを境に、皆口が感情的になることが増える。
 この二つの警察内部情報漏洩は、同一犯による物か否か、定かでない。故に、かつて
斉藤殺害の現場にいた佐良と皆口も、捜査から外されることなく継続して、詐欺事件の
方の情報漏洩に関して疑わしい捜査員の行動を洗う。
 捜査が進む内に、誰も彼もが怪しく見えてくる。監察係の他の捜査員をも信用してい
いのかどうか? そんな中、元刑事で今はタコライスの移動販売をしている男が、捜査
線上に浮かぶ。ひょっとすると佐良と皆口を銃撃したのもこの男かもしれない。問題の
トカレフを使ったんだとしたら、そいつは斉藤殺害の犯人かもしれない。そういう思い
に取り憑かれてしまったか、皆口が暴走気味に。やがて本当に暴走して、佐良が止める
のを聞かず、元刑事の入って行った工事中のビルに乗り込んで行ってしまう。
 で、罠に掛かって鉄パイプが山と転がってくるところで、次回に続くとなりました。
 こういう私情に駆られた捜査官が出て来ると、早く捜査から外して変わりを入れろ、
それがリアルってもんだろと考えがちです。これを理由に批判的感想になりそうなので
すが、ふと立ち止まって考えてみるに……その批判は通常の刑事物に当てはまるとして
も、本作のようなドラマには当てはめてはいけないのではないかと。
 まず、今回のエピソードで捜査を任されているのは佐良。なので、一応、人員の起用
に関しても佐良が決められるし、責任を負うことになるのでしょう。そして佐良は、斉
藤が殺された件に対して、皆口とほぼ同じ立ち位置にいる。当然、皆口の心情はよく理
解できるし、早く犯人を見付けたい思いも強い。これだけでも簡単には皆口を捜査から
外せない、外したくないとなるのは充分に理解できる。
 さらに上にも書いた通り、現状では佐良達が調査している案件は、斉藤殺害と関係し
ている積極的証拠はなく、身内同然(婚約者)の者が被害者だからという理由で皆口を
外すことはしなくていい。
 そしてもう一つ、情報漏洩がそこかしこで起きているのも大きい。監察係内部にまで
裏切り者がいる恐れがある中、信頼できる皆口を簡単に切っていては、捜査員が足りな
くなるんだと想像しましたが、いかに。

 ではでは。





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