AWC 好みと慣れと飽きと工夫   永山


        
#3166/3617 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  24/07/31  19:35  ( 28)
好みと慣れと飽きと工夫   永山
★内容
 「突如、面白くないと思い始める」のとはちょっと違うかもしれませんが、私の場
合、古典的な本格ミステリの序盤におけるルーティン――孤島に渡るとか吊り橋の向こ
うの村に足を踏み入れるとか、雪深い館に逗留するといった場面に、今やあまりワクワ
クしなくなった、むしろ冗長に感じるようになってしまいました。なので自分で書いて
いてもじれったくなる。最近はそういうルーティン的な場面にミステリの仕掛けを施す
と効果があるんじゃないかとあれこれ考えている段階です。


 ドラマの感想。
 日本テレビ系で放送のドラマ「降り積もれ孤独な死よ」第四回を録画視聴。ネタバレ
注意です。
 主人公の一人である冴木に、やや主体性がないのが気になる。いくら捜査から外れて
いるとは言え、刑事が捜査方針を一般人(花音)から示唆され、動くのはどうかと思
う。それも、一度ではなく何度も繰り返される。
 そういった花音の言動も当然、気になる。物語の進行を分かり易くするための狂言回
しの位置付けならいいのですが、どうもそういう風には感じられない。事件に深く関わ
っている人物であり、そんな花音が刑事に捜査方針を提案するという流れは、裏がある
んじゃないかと勘ぐってしまう。
 これでもし花音がほんとに単なる狂言回し役に過ぎなかったのなら、ミスだとさえ思
う。少なくとも一度はストーリー内で、刑事が疑いを向けなければならない。今回ラス
トで撃たれちゃいましたが。
 そういった点にもやもやを感じる一方で、灰川の過去を辿り、その前身を突き止める
くだりは見事だった。普通、警察が調べておくべき事柄だし、警察が調べたのに分から
なかった物がどうして一人の刑事と素人のコンビが突き止められるんだ?となるところ
を、あるフレーズを重要なヒントとし、自然な形で話を運んでいた。途中、ネット検索
だけでつながっていくというのは、出来過ぎの感がありましたが。

 ではでは。





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