AWC 答合わせまでが長すぎる   永山


        
#3145/3617 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  24/07/10  16:53  ( 31)
答合わせまでが長すぎる   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「完全無罪」初回無料放送を録画視聴。ネタバレ注意です。
 原作は大門剛明による同名小説で、未読です。
 非常にスローテンポ。話の進み具合といい、役者の取る間といい、ゆっくり・ゆった
り。加えて、いかなる意味があるのかすぐには飲み込めないカットの挿入もそこそこあ
って、観ているこっちの間が持たない感じがした。
 ストーリーそのものが、何があった?このあとどうなる?と考えさせたりハラハラド
キドキさせたりするものならまだいいのですが、今回に限って言えば、やや空回りだっ
た印象を受けました。というのも、丹念な伏線や暗示により、このエピソードの見せ所
が何なのか、早い段階で想像が付いてしまうんです。
 具体的に書きますと――
 主人公(ヒロイン)の松岡は若くして殺人事件の審理で無罪判決を勝ち取るほどの、
優秀な刑事事件弁護士。そんな松岡は、事務所のボスから二十一年前の事件の再審請求
をやってみないかと持ち掛けられ、引き受ける。その事件は松岡の地元で起きた少女誘
拐殺人事件で、犯人とされた平山は一人の女の子を殺した罪で無期懲役判決を受けてい
た。当時、同時期に他に二名の少女が誘拐されており、一人は行方不明のまま、もう一
人は逃げ出して無事保護されていたのだが立件は困難として、焦点を殺人に絞ったとい
う背景があった。松岡は実はその逃げ延びた少女当人であり、複雑な思いを抱えて平山
と対面することになる。
 ――ってな具合でして、この「実は誘拐被害者だった」というのが肝のはずですが、
隠す気がないのかというぐらいあからさまに暗示・伏線を出していました。作者の企み
に気付けて嬉しい!となる場合もありますが、今回のエピソードでは、そうはならなか
った。全体のスローテンポのせいで、「はよ種明かししろよ」って気分になっちゃっ
た。勿体ない。
 あと、ヒロインを演じる広瀬アリスの演技がちょっと気になる。これまで何作かで観
たこの人の演技って、何となくガチャガチャしたタイプのキャラをやることが多かった
と思います。それが今回は優秀な弁護士ってことで構えてしまったのか?と思えるほ
ど、かたい。舞台劇を観ているかのような間の取り方、所作があちこちに見られて、む
ずがゆい。それにつられたのか、単に台本の問題なのか、他の役者達も妙な間を取って
演じていると感じられたなあ。

 ではでは。





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